●たいへんな仕事・・大阪市長

以下は朝日。
平松市長の赤裸々かつ率直なコメントが新聞に載った。とてもいい記事である。大阪市役所とは3年つきあった。度し難い組織だと僕もしみじみ思う。煮ても焼いてもなかなか食えない・・。しかし優秀で希望を持って意気盛んな職員も多い。メディアも、バッシングだけでなく彼らに力を発揮させる環境を作ってほしい。

 不祥事はさておき、こういう市長の赤裸々なコメントが新聞にのるのはすばらしい。残業問題をめぐる橋下知事と職員の率直なやりとりともあわせてみれば、つくづく府も市も新しい時代に入ったと思う。府も市も関・太田時代の限界、役所育ちのトップの閉塞感を突き抜けつつある。選挙、住民の直感というのはすごい。トップが民間から市役所・府庁に入ることのインパクトは予想外に大きい。
 外から入ればおかしさに気づく。気づいたことをすぐに口にして「おかしい」といえる。大阪のあけっぴろげな風土ともあわせ、これは実はよその自治体にはないすごさである。 
 大阪市は裏金、大阪府は借金がばれた。どっちも困ったものだが、「ばれた」「修正」「再発防止にトップも悩む」という姿勢はアメリカ的というか明るい。不祥事が次々出るのは全国に恥をさらしているようだが、日銀総裁人事で行き詰まる霞ヶ関・永田町、そして新銀行東京をめぐる都庁の停滞に比べるとはるかにまともな課題処理プロセスだといえる。
 それにしても平松氏はすごい。ここまで自分を飾らない、演出しない市長は珍しい。当初は既得権益に配慮風の方かと思ったが違った。事件事故をばねに大成する首長は多い。ここで踏ん張ってぜひ思う存分ご活躍いただきたいものだ。
PS
裏金や借金隠しは全国の自治体にひそかに蔓延している。それがどんどん表に出てきている大阪市や大阪府は実は「先進」なのかもしれない。
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大阪市裏金問題、幕引き見えず 平松市長「自信喪失」
2008年03月14日

 大阪市の裏金問題が泥沼の様相を見せている。2月初旬に始まった全庁調査で総額2億8千万円の裏金の存在が明らかになったが、全容解明は難しく、最終報告は先送りされたままだ。平松邦夫市長は朝日新聞のインタビューに、裏金づくりにかかわった職員の刑事告訴や国や府に裏金の一部を返還する考えも表明。一連の問題に厳しく対応する姿勢を示したが、一方で「自信喪失状態だ」と心情も吐露した。   ◇
「かかわった職員全員のクビを切れ」「薄汚い職員が薄汚い職員を調べても何も分からない」 裏金問題の調査を担当する市法務監察室には13日も、市民からの抗議や批判の電話が約20件あった。問題が大きく報道された後には数十件に達することもある。激高して訪れる市民もおり、職員は「何を言っても言い訳にとられるので平謝りするしかありません」。 こうした状況に、平松市長は朝日新聞のインタビューで「市民感情として納得できないのは当然。襟を正せという声は強い」と述べ、関係職員の刑事告訴を検討することを明かした。

 裏金づくりが横行していたのは区の選挙担当で、元をただせば選挙予算が原資だ。大阪市は昨年の参院選では国から大阪府を通じて交付金を、今年1月の大阪府知事選では府の選挙委託金をそれぞれ約5億9千万円受けている。平松市長は「不適切な使い方をしたのであれば、当然返さなければいけない」と語り、国や府に返還する意向を示した。 2月初めに東住吉区の選挙担当部局で発覚した裏金問題は、これまでに8局17区で総額約2億8120万円にのぼる。 裏金づくりの手口は大きく分けて2種類。一つは生野、平野など9区で発覚した「窓口払い」の悪用だ。職員は架空の見積書や請求書をもとに区役所などにある銀行窓口で現金を受け取り、裏金として職員名義の口座に入れたり、現金で管理したりしていた。2月26日には、市収入役室は「窓口払い」を廃止した。 もう一つは裏金を業者に管理させる「預け金」だ。取引業者に架空の請求や実際の取引より金額を上乗せした請求をさせ、差額分を業者の元で管理させる。中央、浪速など8区と6局で発覚。業者が介在し、癒着に結びつく可能性も高い。 青少年課(現・子ども青少年局青少年事業企画担当)の手口は「預け金」の中でも一歩進んでいた。契約額を他業者の見積もりと比較する必要がない10万円以下にするため、日付の違う支出決議書を二つ作成。課長らの決裁印が押され、市は「虚偽公文書作成にあたり得る」としている。
・平松市長の談話は次のとおり。
裏金問題は無くなったと思っていたが、普通のこととして存在していた。多くの部署が「手元の小口現金」と認識しており、裏金だという認識が薄い。税金を納めていた側の人間として、職員には「えっ、こんな使い方してええの」という感覚を持って欲しいと思う。虚偽公文書作成ということになれば、それなりに対応しないといけない。
情報管理という部分で市役所の中に甘さがある。最高機密に近い人事情報がすっと流れていく。私が把握する前の情報も職員から漏れる。私は聞いていないのに謝るのは私。市長の仕事は難しい。自信喪失状態に陥るときもあります。言いたいことと違う部分が報道され、「どうせいちゅうねん」と思う時もある。 情報公開を言い続けてきた私はリーダーシップを発揮しないといけないんだろう。ただ、職員のレクチャーを受ける中で妙に納得してしまう部分がある。市役所の水に慣れ始めているのかもしれない。気をつけないと。 市役所始まって以来の全職員聞き取り調査をやって、職員の末端まで意識改革が、小さな一歩でも進んだことは確かです。だんだん加速度がついてくれたらいいと思っています。

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登録日:2008年 03月 14日 13:24:14

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プロフィール
上山信一
(男)
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慶應義塾大学総合政策学部教授、改革コンサルタント。専門は大企業・行政・NPO等の経営刷新。近年は地域再生も手がける。大学では「経営戦略」「公共政策」等を教える。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。大阪市生まれ。50歳。中央省庁・自治体の各種委員、企業顧問等を兼務。京大法、米プリンストン大修士。趣味は登山、鉄道、料理。メール:ueyama@pm-forum.org
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