●大阪の渡し舟ツアー update 5/30

大阪市内に渡し舟が8箇所ある。そのうちのひとつ落会上の渡船に乗った。大阪市大大学院の一期生有志とやっている地域資源発掘ツアー第3弾。JR環状線大正駅から歩いて南海電車の汐見橋駅へ。途中で尻無川、西道頓堀川、木津川が十字で交差する珍しい地点を通過。水は上から下に流れるが十字路に来ると迷わないのか?よくみると西道頓堀川に水門があってなるほどと思った。南海電車の汐見橋線はかつて高野山から木材を切り出し運河に運んだ名残だ。1時間に2本だが立派な複線。でもレトロな駅と沿線風景は京福電鉄に似て大阪市内と思えない。津守駅で降りて木津川の土手へ。ひっそりと渡船場がある。一時間に4本、地元の人が自転車のまま乗っている。海抜ゼロメートルに近い地帯でしかも大型船が通った。橋をかけると太鼓橋になる。あるいは道路を橋詰で螺旋状にして高度を上げるしかない。それで渡船になったらしい。向こう岸に渡ると大正区。地下鉄工事の残土で作った昭和山は緑豊かで気持ちよい。ソテツが多く、まるでバンコック郊外。この植栽は、大正区に沖縄からの移住者が多いせいか。山を降りるといきなり大正区の中心部。町並みは懐かしい下町風だが道路は広い。沖縄料理のお店や沖縄食品店がちらほら。「沖縄風ホルモン焼き」の看板も。一同、「うるま御殿」で夕食。島唄の実演を聞きながら、さっきの通りの風景はロサンゼルスのトーレンスにそっくりだとふと思った。あそこはメキシコ人の移住者の街だった。巨大都市は仕事があって、周縁都市からの移住者を集める。でもこれからの大正はどうか。川に囲まれた陸の孤島。江戸時代は新田。明治以後は、紡績工場や木材の集積地で賑わい、さらに造船・機械工業が栄えた。しかし今後は厳しい。区内の足も市バスと渡船に依存。道路は4車線だが車はほとんど走っていない。需要がないのだ。たぶん中核施設を誘致(移転)する必要がある。大阪湾の埋建より、大正区の再生が先決ではないか?

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登録日:2006年 05月 30日 07:19:24

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プロフィール
上山信一
(男)
慶應大学総合政策学部教授。大阪市生まれ54歳。専門は企業・行政機関の経営戦略と組織改革。都市・地域再生も手がける。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。国交省政策評価会(座長)、大阪府と大阪市の特別顧問、新潟市都市政策研究所長、日本公共政策学会理事、各種企業・行政機関の顧問や委員等を兼務。府立豊中高、京大法、米プリンストン大学修士。著作等 ツイッター@ShinichiUeyama
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