カテゴリー [大阪府の改革]

●大阪のエコミュゼ構想

以下はサンケイ
出費100億円超?反発必至「大阪ミュージアム構想」名所をライトアップ

 大阪府の橋下徹知事直轄の重要政策プロジェクトチーム(PT)が近代的建築物や古墳などの名所をライトアップして府内全域を一つの博物館に見立て、にぎわい創出を図る「大阪ミュージアム構想」(仮)を検討していることが17日、分かった。御堂筋イルミネーション計画もこの一環で、100億円以上の出費となる可能性があるという。橋下知事は「大阪独特の“空気感”を出したい」と構想に強い意欲を示しているが、厳しい財政再建を進めるさなかでの提案とあって、反発も想定される。

 橋下知事は今年1月の知事選で示したマニフェストで、冬季にイルミネーションイベントを実施することや「石畳と淡い街灯の街」をコンセプトにした景観づくりに取り組むことを表明していた。

 就任後に立ち上げた重要政策PTには「水と光」をテーマにしたまちづくりの構想を具体的に検討することを指示。政策PTはすでに、大阪市内の御堂筋沿いと堂島川の左岸沿いを、今年の秋冬にイルミネーションで彩る「光る御堂筋」計画を府幹部に示している。

 今回、浮上した「大阪ミュージアム構想」は、光る御堂筋計画に加え、大阪市中之島周辺の近代建築物▽江戸時代の街並みが残る富田林市の寺内町や岸和田市の岸和田城周辺▽世界文化遺産への登録を目指す百舌鳥・古市古墳群―など、府内の名所をライトアップする計画。

 名所それぞれを一つの芸術作品として見立て、府全体を博物館として位置づけてPRする狙いがあるといい、6月上旬に示される重要政策PT案で詳細を明らかにする見通しだという。

 経費面では、光る御堂筋計画だけでも10億~20億円の費用を見込んでいるため、ミュージアム構想全体の実現には、100億円単位の予算がかかることも想定。福祉、教育など住民の暮らしに直結した施策など約1100億円のカットを盛り込んだ財政再建試案が提示されているだけに、反発は必至とみられている。

 光る御堂筋計画をめぐっては、今月8日に開かれた橋下知事と部長との意見交換会で、各部長から「今やることには反対」「いきなりイルミネーションをやっても府民の理解は得られない」と反対意見が続出していた。

 これまでの改革案では、弥生文化博物館(和泉市)などの博物館施設の大幅見直しが盛り込まれている経緯もあり、関係者からは「博物館を縮小するなかで、ミュージアムと銘打った構想を打ち出すのは、文化施策に対する矛盾になるのでは」という指摘も挙がっている。

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登録日:2008年 05月 17日 19:53:44

●いよいよ議会との対話へ

以下は朝日。
大阪府議会がいよいよ改革案の協議と予算案の吟味に入る。私はこれまで公私さまざまな立場で全国各地の議会議員の方々とお付き合いしてきた。だが、見識の高さ、高潔さ、勉強の深さにおいて大阪府議会は全国でも群を抜いている。この議会の存在があったからこそ知事も大胆な案が出せた、いや知事が誕生した。2元代表制のもとではもちろん健全な緊張関係、健全な対立がこれから起きるわけだが結果においても経過においても府民から見てさすがといわれる知事と議会でいてほしい。議会各会派の皆さんのご活躍を期待します。ーーー
以下朝日
大阪府の橋下徹知事直轄の改革プロジェクトチームが作成した財政再建プロジェクト試案について、府議会各会派が14日、それぞれ会合を開いて議論した。最大会派の自民府議団では報酬を含む議員待遇を巡り「30%カットする方針の知事と同水準の削減はやむを得ない」との意見が大勢を占めた。

 自民は同日午後、議員団総会や当選回数別の会合を断続的に開催。橋下知事が自身の基本給を30%カットする方針を固めていることを受け、「知事と議員は対等の立場。知事より削減幅が小さければ批判を受ける」との声が大半だった。

 一方で、知事の月額給与が145万円なのに対し議員は93万円であるため「知事とは報酬額が違う」と慎重論もあるほか「政務調査費などを含めた待遇全体で考えるべきだ」とする意見も噴出。府議団は浅田均幹事長に対応を一任し、浅田幹事長は他会派と調整したうえで近く結論を出す考えだ。

 だが、他会派からは「職員給与の削減幅を見て判断すべきだ」(公明幹部)、「知事と比べるのではなく府民生活を基準に妥当性を考えるべきだ」(共産幹部)などの異論も出ている。

 自民、公明、民主の各会派は同日、試案への対案を取りまとめ、15日に発表することを決めた。各会派とも高齢者や障害者への医療費補助の削減や警察官の定数削減といった医療や治安に関する分野の削減には反対。不動産売却を前倒しして歳入増を図ることも求めている。

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登録日:2008年 05月 15日 09:02:40

●橋下改革、3ヶ月目の現場から

筆者はこの4月から大阪府の特別顧問として改革に助言している。時折、このブログで新聞報道だけではわかりにくい橋下改革の本質を解説したい(言うまでもないが、以下はあくまで筆者個人の私的感想である。大阪府庁や知事の見解ではない)。
■「休日返信不要」のメールとリーダーシップ
 週末になると知事から「休日返信不要」というタイトルのメールが大量に幹部に送
られる。発信時間は深夜や早朝がほとんど。内容は、商店街振興、公営住宅、文化政
策、人事制度改革、市町村との関係など幅広い。私が見るものは幹部とのやり取りの
中でもCCで送られる一部だけだ。だがこれまで見たものは全て政策の本質に根ざした
喧々諤々の議論だった。
 驚くのは知事の質問に対する幹部の真摯な回答ぶり、そして代替案の提案が出てく
るスピードの速さである。知事の質問は極めてストレートだ。例えば「なぜ府庁は公
営住宅を建て続ける必要があるのか?民間に任せられないのか」といった質問。府民
(素人)の素朴な疑問の上に個人事務所を切り盛りしてきた経営者の視点を重ね合わ
せて切り込む。
 幹部からの返事は「国の法律、予算制度上の制約で、そんなに単純にはいきませ
ん」というものが多い。だが同時に「法の制約の中でも最大限こういう努力をした」
「知事がOKなら実はすぐにでもこうしたい」といった具体アイデアも多い。全体には
極めて前向きなやりとりだ。中には「あそこでこういうプロジェクトができれば府民
に喜んでもらえる」といった若手職員の熱い想いの知事宛メール(匿名処理済み)も
転送される。深夜、早朝のこうしたメールのやり取りからは、「今、この時期にこそ
大阪府を改革したい」という職員の切羽詰まった想いが伝わってくる。

 新聞報道の通り各部は予算案の削減には抵抗している。だがメールのやり取りを見
る限り、政策の抜本的な見直しには前向きだ。これまで感じていた制度・慣行のおか
しさを知事が発掘してくれるのを待ち望む様子も窺える。就任からわずか3カ月。本
質に根ざした本音の議論を庁内に沸き起こした知事のリーダーシップは特筆に値す
る。

■地元で圧倒的支持率

 橋下知事は対抗馬にダブルスコアの差をつけて当選した。その後の世論調査でも支
持率は8割前後を維持する。筆者は毎週大阪に行く。世間話にかこつけて喫茶店店主
やタクシー運転手の反応を聞く。橋下改革への評価は一様に高い。選挙前にアンチ橋
下だった人たちも就任後の仕事ぶりは誉める。最も評価が高いのは「おかしいものは
おかしい」と率直に言う姿勢である。そして現場を歩き土日返上で仕事をする一生懸
命の姿が共感を呼ぶ。庁内や市町村の公務員の期待も高い。「あれくらい激しい予算
削減案をぶち上げないと絶対に大阪では改革は無理」と彼らは口をそろえる。本音で
は大賛成なのである。

 これに対し市町村長、財界人、そして学者など専門家の評価は必ずしも高くない。
特に東京のエリート層は「あれはポピュリズム」「4年間持たない。いずれ投げ出す」 「タレントに何ができるか」と冷淡だ。大阪の新聞紙面もおしなべて批判的だ。1100億円の予算削減案や施設の統廃合に対する懸念や各種団体が反発しているといった記事が多い。

■改革派のニュータイプ

 筆者はこれまで数多くの改革派首長と仕事をしてきた。北川(三重)、増田(岩手)、嘉田(滋賀)、田中(長野)等の改革に参加し、あるいは真近で見てきた。橋下氏の改革はこうした改革派知事の実績を超えるおそらく全く新しいタイプのも
のだ。
 これまでの改革は行政改革にとどまった。多くは「不祥事の情報公開」「評価制
度」「マニフェスト」などを駆使した庁内改革、つまり行政改革だった。いずれも行
政改革としては斬新だった。だが市町村や住民を巻き込み、地域の将来のビジョンを
書き換える域には達しなかった。
 一方、今回の橋下改革のスケールは大きい。日本第2の都市、大阪のビジネスモデ
ル、統治構造を根底から変えようという意思が見える。例えば知事はすでに「府庁の
発展的解消」「市町村向けの補助金は使途を決めずに渡す方針に変える」といった方
針を表明している。橋下改革は、(1)財政再建、(2)府庁改革、(3)政策創造、の3つか
ら構成される。1100億円の予算削減はそのうちの(1)の皮切りに過ぎない。削減の一
方で御堂筋のイルミネーションや近代建築を生かした街づくりなどの構想を知事自ら
がぶち上げる。
 新聞紙面は、連日1100億円の予算削減の報道に明け暮れる。だが知事の週末メール
は早くも「府庁のあり方」「市町村への権限委譲」「個々の政策のイノベーション」
そして「都市ビジョン」にシフトしている。したたかというべきか、ニュータイプと
評すべきか。予算削減のショックで既成の秩序を混沌にぶち込み、そこから地域再生
へのうねりを作っていく。作戦のセンスのよさは天性のものだろう。

■「難治の土地」が動き出した

 国の官僚はこれまで大阪を「難治の土地」と呼んできた。住民は反権力、反中央志
向で役所の言うことをきかない。各自が自分勝手で財界もばらばらである。選挙の投
票率が低く、有力な政治家が生まれない。日本第2の都市でありながら全体を動かす
すべが見えない。衰退の一方で改革は難しい土地だった。おまけに全体をコントロー
ルすべき府庁が弱体だった。権限も予算も巨大政令指定都市の大阪市に奪われ、おま
けに財政破綻していた。
 そんなところの知事を誰がいったい好き好んで引き受けるのか。あの府庁や大阪
を改革するのは不可能」これが政治・行政ののプロの見方だった。筆者もこの3年、
大阪市の改革に参加し、「難治の土地」の意味を痛感した。「大阪市も大阪府も破綻
しどうしようもなくなってからの改革しかない」と半分あきらめていた。
 そこに突如、橋下知事が登場し、ついに大阪が動き出した。橋下知事は混沌の怒涛
を自ら作り出し、その真ん中で叫び、笑い、時には涙すら見せる。それでいてクール
で、「知事は独裁者。自分は危険な存在だと思う」と分析する。この若い知事に大阪
の未来を託してみたいと思う府民が増えつつある。

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登録日:2008年 05月 13日 00:36:19

●読売のインタビュー記事

以下は読売記事。
「大阪市巻き込み再生を」
上山信一(50)氏。大阪市の市政改革推進会議委員長を3月まで務め、4月から府特別顧問。橋下知事を「創業者らしい信長タイプ」と評する。
(本文) 
 橋下さんは「財政破たん」という軸で改革を進めない限り、みんなが納得して動き出すことはないと一瞬にして見抜いたんじゃないかな。手腕は未知数だが、センスの良さは天性のもの。職員を動かし、議員の個別利益と戦い、府民の自覚を促す――。それぞれを妥協しない形でやることが重要だと思います。イベント批判も府民感覚に沿っています。財界と府、大阪市のなれあいでひたすら投資を続けてきた御堂筋パレードは、惰性の象徴みたいなもの。そういう体質に対して、直感的に反発しているのでしょう。 補助金を当てにしている団体は、削られれば困ると言いますが、冷静に見て、そんなに気の毒な状況でしょうか。医療費助成など他の都道府県にないサービスも多い。財政危機なのだから、事業の見直しについて、一律に「弱者いじめ」と批判するのは無理があります。橋下さんは今年度に1100億円の収支改善を掲げているが、それが改革の目的ではないでしょう。財政再建を入り口に、大阪市を巻き込んだ大都市改革まで向かわないと、改革が成功したとは言えません。
いきなりの組織統合は無理でしょうが、事業統合はできます。水道、公営住宅、卸売市場などの業務提携から始めればいい。都市構造を変えるためには市営地下鉄民営化も必須でしょう。府市のトップがそろって民間出身となったことは時代の采配(さいはい)。これを機に大阪の再生を進めてほしい。 (2008年05月10日 読売新聞)

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登録日:2008年 05月 10日 20:52:12

●問われる市町村長の品格@大阪府

以下、朝日
映像、活字情報をあわせると摂津市長や枚方市長などはちょっと言い過ぎだったかもしれません。相手は府民が圧倒的に支持する知事ですから。有権者はかなり良く見ているのですからへたをすると自ら墓穴を掘ることに・・。そうすれば結局、未経験で未熟なのは果たしてどっちだったのか。長野の名刺折り曲げ事件を思い出したのは私だけではないでしょう。
 【激論!橋下行革】
41市町村長一斉批判 4月18日
■歳出削減案巡り
 府の改革プロジェクトチーム(PT)がまとめた歳出削減案をめぐって、17日に府庁であった橋下徹知事と、府内の41市町村長(堺・高槻両市は代理出席)の意見交換会は激しい議論となった。「白紙に戻せ」「弱い者いじめ」と非難する市町村長らに「改革の機は今しかない」と最後は涙ながらに協力を求めた知事。市町村長らは知事にどんな主張をぶつけたのか、詳しいやりとりをお届けする。
◆「まず自分の身削れ 白紙に戻しなさい」
・倉田薫・池田市長 改革に協力を惜しむつもりはないが、08年度予算はすでにスタートしているので、歳入の保障を改めてお願いしたい。
・平松邦夫・大阪市長 医療費助成は府と市町村で進めてきたセーフティーネット。PT案に基づき、大阪市で試算すると対象者1人あたり年約4千円から1万2千円の負担増になる。府民に我慢をお願いするなら同時に具体的な負担増を示すべきだ。
・竹内脩・枚方市長 1100億削減ありきという思い込みを取り払ってほしい。PT案では5年もすれば道路は穴だらけ、府立高校はあちこちで屋根が落ちる。少しずつ我慢というが、該当する人は少しじゃない。
・神谷昇・泉大津市長 市町村には府が主体性を持って築いてきた施策が大変多い。PT案はこれまでの関係を破壊するものだ。私学助成は低所得でも行きたい人を救う施策で、大幅な後退は残念。PT案は弱い者いじめ。我慢の限界を超えている。
・岩室敏和・阪南市長 障害者作業所関係の補助金をカットされると自立にがんばっている障害者らが路頭に迷う。我々は乾いたぞうきんをまだ絞るような改革をしている。今のままだと府だけ残って府内の市町村がほとんど倒れてしまう。本末転倒だ。
・岡本泰明・柏原市長 3兆円の予算の1100億円ぐらいでオタオタするな。たった3%。市長はみな、10%、20%と財政カットしている。まず自分の身を削ってからだ。
・森山一正・摂津市長 知事が福祉の視点を言わずPTに丸投げしたからこんな案になった。弱い立場の人には血も涙もないと受け取られてしまう。この無責任なたたき台を土台に判断すると間違う。この際、白紙に戻しなさい。

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登録日:2008年 04月 20日 09:23:41

●マスコミ改革@大阪維新

 大阪府改革をフォローする上でサンケイ新聞が欠かせない。数字に基づく問題提起をするからである。従来の各紙の報道は「業界関係者」からのオフレコ情報を土台に役所が発表する情報を味付けして書くものが多かった。ところが橋下改革では「業界関係者」からの情報が真実とは限らない。「某幹部がどう言った」「こうなりそうだ」といったコメントは無責任になりかねない。知事の発想をを先回りしなければ報道できない。そんな中でサンケイの以下の府民意識調査や先日の市町村への裏金調査、あるいは各種シミュレーションなど調査報道の姿勢は一歩ぬきんでているのではないか。大阪府改革には議会や市町村だけでなくマスコミ改革も必要である。
情報公開がかぎとなった大阪市改革では読売新聞が先導役となって各紙が攻めの報道に転じていった。大阪府改革でもプレスの進化を期待したい。
ーー
橋下知事支持75・8% 改革評価9・8ポイントアップ
 大阪府の橋下徹知事直轄の改革プロジェクトチーム(PT)の財政再建プログラム試案が公表されたことを受けて、産経新聞社が府内の有権者500人を対象に橋下知事に関するインターネットアンケート調査を実施したところ、知事の支持率は75・8%にのぼり、就任1カ月を前に実施した前回の調査(66%)より、9・8ポイント上昇した。今回の府政改革案が、府民に支持されていることが裏付けられた。調査は16~18日の3日間、20~50代以上の各世代を対象に実施した。75・8%という高支持率を得たが、「支持しない」「どちらかといえば支持しない」という不支持率も16・6%で、前回の調査(9・8%)より6・8ポイント増加した。試案発表前と発表後で知事に対する評価は、52・2%が「変わらない」としたものの、23・8%が「良くなった」と回答しており、「悪くなった」(12・0%)を大きく上回った。試案の内容については、「支持する」と「どちらかといえば支持する」を合わせると68・8%となり、「支持しない」「どちらかといえば支持しない」としたのは18・2%だった。具体的な案への問いでは 職員の300~400億円の人件費カットについて、「適当」と「もっと削るべき」を合わせると8割以上に。大相撲春場所が開催される府立体育会館(大阪市浪速区)の廃止案については、「やむを得ない」(67・2%)が「存続すべき」(23・4%)を大幅に上回った。その一方で高齢者や障害者、乳幼児の医療費助成の見直や府警の警察官520人の削減案については、反対する人がやや多かった。

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登録日:2008年 04月 20日 08:50:55

●「まず、手術」意味大きい(日経インタビュー)

上山です。以下は日経紙上の私のインタビュー記事
大阪再建の行方府特別顧問に聞く(上)慶大教授上山信一氏、「まず手術」意味大きい。2008/04/16, 日本経済新聞
大阪府の橋下徹知事直轄の改革プロジェクトチーム(PT)が二〇〇八年度に計千百億円の効果を見込んだ財政再建プログラム試案を発表した。橋下知事が改革への助言を求めて招いた特別顧問三氏に“大阪再建”の方策を聞いた。一回目は上山信一・慶応大教授。
 ――大阪府の現状をどう見ているか。
 「見ての通りの財政危機だ。ぜいたくとも見える補助金も多い。医療費助成など、ほかの都道府県にはないものが結構ある。一九七〇年代の革新府政でのばらまき行政の撤収作業がまだ終わっていないということだ」
1100億円は1合目
 ――試案で示された千百億円の収支改善目標は現実的か。
 「大阪維新という全体の目標からすれば、千百億円は登山の一合目にすぎない。九年間で計六千五百億円を見直しても五兆円ある借金の問題は解決しない。本来は数兆円レベルの議論をしないといけないが、まずは早く一歩を踏み出すべきだ」
 ――特別顧問として、府政にどうかかわる。
 「個別の施策ではなく、改革全体の構成について助言している。中長期的な経済再生をしないと財政再建もできない。税収を増やしたり、借金を減らしたりする方法も議論しないといけない」
・ないのはおカネ
 ――市町村は、補助金削減が盛り込まれたことで反発している。
 「反発は当然だと思うが、市町村の財政が破綻するわけではない。今まで通りのサービスを無理に継続する必要はない」
 ――大幅な歳出カットで府民生活に混乱が起きるのでは。
 「経済原則の観点で歳出を見直すことと、個々の痛みは別の問題。私学助成の減額などで短期的には困る人も出てくるだろうが、その対応策を考えるのが政治の仕事だ。財政再生団体になってビジョンのないリストラを迫られるよりも、まだましではないか」
 ――だが、橋下知事のビジョンが見えないという声もある。
 「ビジョンじゃなくて金がない。これまで『大阪再生』『関西再生』という空論が叫ばれてきたが、橋下知事が初めて『そんなことを言っている場合じゃない。まず手術だ』と言ったことの意味は大きい」
 うえやま・しんいち 大阪市出身。運輸省(現国土交通省)、マッキンゼー・アンド・カンパニー共同経営者などを経て慶大教授。大阪市の市政改革推進会議委員長などを歴任した。50歳。

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登録日:2008年 04月 20日 01:36:08

●大阪府下22市町村長への疑問

 予算カットを主張する橋下知事の懇願に反発する大阪府下の市町村長たちへの批判が集まっている。だが、市町村長の主張は一様ではない。もうすこし冷静に論点と主張を整理する必要があるのではないか。総論反対で始まった折衝だが、各論賛成という出口を期待したい。
 さて市町村側の懇願には大きく分けて4種類ある。
タイプ1、21年度からなら予算廃止、削減を考えるが20年度のいきなりの強要はやめてくれという懇願・・これはある程度理解できる。府からの補助金で外郭団体の人を雇っている場合などは確かに困るだろう。「執行猶予」の懇願である。しかし、懇願だけではだめで21年度から確実にこうする、といった具体案や代案を出すべきだ。
2、単に弱者いじめはやめろ、セーフティネットだから切るなといった懇願・・気持ちはわかる。だが原資がない。他府県にはないような過剰サービスも多い。見直しを弱者いじめと一律に批判するのは無理がある。かりそめにも市町村長の経営者なのだから単に反対というのでは無責任である。代替政策を考えるとか、あるいは自ら独自の財源を作り出す。それこそ20年度だけ職員人件費に切り込み、弱者対策をするといった覚悟がほしい(一部の実施は21年度としてもである)
3、府主導ではじめた事業だから裏切られた。困るという主張・・心情はよくわかる。しかし時代は変わった。知事が変わり、財政も危機だ。国の方針もころころ変わっている。言っても仕方がない。時代についていけない方々かもしれない。
4、府よりも先に財政再建団体になってしまうという懇願・・これは理解できるが本当にそうか、きちんとシミュレーションをして数字を市民と知事に示すべきである。

 総じて気持ちは良くわかるが、現時点では情緒的反応の域を越えない。みなさん真剣勝負である。知事をいじめたという言い方は失礼だが「反対」「反対」の大合唱は集団としての弱さを逆に全国に露呈させるばかり。いつまでもこういう姿勢では地元市民にもあいそをつかされる。そもそも大多数の市民が橋下知事を支持しているのである。市民は改革の覚悟ができているのに市町村長はできていないという見方もできる。加えて以下のサンケイ記事。
 摂津、枚方など以下の市町村は大阪市や府で起きた裏金問題がないかどうかの点検調査をしていないそうだ。これら市町村長には、府の改革を批判する資格があるのかどうか疑わしい。

「豊能町、池田市、箕面市、茨木市、高槻市、豊中市、吹田市、摂津市、枚方市、寝屋川市、守口市、門真市、東大阪市、八尾市、羽曳野市、千早赤阪村、堺市、高石市、泉大津市、貝塚市、熊取町、泉南市」

以下、サンケイ
22市町村 裏金調査せず 自主的に確認 5市町のみ
 大阪府、大阪市などの一連の裏金問題を受けて、自主的に全庁調査を実施し、不適正な「プール金」や、業者への「預け金」などについて確認したのは、大阪市を除く府内の42市町村のうち、岸和田市や能勢町などわずか5市町にとどまっていたことが15日、産経新聞が首長らを対象に実施したアンケートでわかった。13市町が今回のアンケートを受けて調査を実施、あるいは実施予定とし、内部の不祥事をきっかけに独自調査を行った2市を除く22市町村は調査さえ行わないまま、「裏金問題はない」と回答した。大阪市の裏金問題では、市が実施した公金外現金などの会計処理状況の調査や、法令順守制度の整備が、問題発覚の契機となっている。調査も行わずに「裏金はない」と断言する市町村長の姿勢は、説明責任能力や規範意識の点で疑問視されそうだ。アンケートは3月、府内42市町村の首長を対象に実施。その結果、箕面市や豊能町など、少なくとも7市町で過去に不適切な「プール金」や職員の私的流用など会計処理上の不祥事が起きていることが判明した。そのうち河南町では、隣町の不祥事を受けて今年2月に自主的に全庁調査を行った結果、同町が管理する商工会支部の預金口座から、職員が230万円を着服していた事案が発覚。摂津市では福祉団体の会費をめぐり管理の甘さが問題になり、是正措置を取っていた。

 また、今回のアンケートを受けて、12市町が全庁調査を実施、交野市は4月中の調査を予定していると回答した。一方、22市町村は全庁調査さえ行わず、「過去、現在にもわたって裏金問題はない」などと答えた。調査しなかった理由について、「会議で周知しており、特に必要ない」(泉南市)、「定期的に人事異動を行っており、職員は十分違法性を認識している」(吹田市)―などと回答した。過去4回にわたって、不適正な会計処理が問題になった豊能町も、「改善措置を取ったのちに問題は発覚していない」などとし、改めての調査は実施しないとしている。     
大阪府内の自治体で裏金調査を行ったかどうかは以下の通り。

【調査せず】豊能町、池田市、箕面市、茨木市、高槻市、豊中市、吹田市、摂津市、枚方市、寝屋川市、守口市、門真市、東大阪市、八尾市、羽曳野市、千早赤阪村、堺市、高石市、泉大津市、貝塚市、熊取町、泉南市
【アンケート受け調査】大東市、柏原市、松原市、藤井寺市、太子町、富田林市、大阪狭山市、河内長野市、和泉市、忠岡町、田尻町、阪南市、交野市(予定)
【内部不祥事で調査】四條畷市、泉佐野市
【府で発覚時に調査】能勢町、島本町
【その他の理由で調査】河南町、岸和田市、岬町

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登録日:2008年 04月 15日 23:54:34

●リーダー誕生の予感@大阪維新

以下はサンケイ。
 就任間もない橋下知事の手腕は「まだ未知数」と評価するのが妥当だろう。
 しかし現場主義の経営者、大胆な改革者としてすでに高く評価する人が多い。そして何よりも一生懸命やっておられる。
 僭越ながら、「改革屋」の私の視点から見ても就任直後からこれまでの軌跡は満点に近い。特にいきなり施設、出資法人、人事の3つに着眼する洞察力は只者ではない。38歳ゆえの勢いとか素人のすごさという人もいるが違う。あれは天性のセンスの良さ、リーダーの資質そのものである。
 おまけにあのスピード感。外資育ちの私も驚くほど。リストラだけでなく「水都再生」に意欲を示し、対霞ヶ関は誠心誠意、丁寧に対応。庁内では大胆な案をPTに出させ、自らは裁判官の位置づけで整理に当たるスタンスも賢明である。
 極めて順調なスタートといってよいのではないか。これは大阪にとってはまれに見る僥倖である。
 だが、これからがいよいよ試練。市町村長、議員など選挙で選ばれた人たちとの対話が始まる。民意をそれぞれしょった上での真剣勝負。知事といえども支持率をバックに力で押し切っては改革は挫折する。かといって妥協を重ねれば財政再建は遠のく。対話の過程で財政再建の意味をみんなで考え、府民も学習する。ビジョンを遠くに見据えつつ、みんなで改革の痛みに思いを寄せ、丁寧に意見を集め、最後は思い切る・・トップとしての胆力が問われる局面だ。 
 だがそれを乗り切ったとき、大阪は久しぶりに(そう、おそらくほぼ半世紀ぶりに・・)強力な指導者を得る。ついに待ちに待った「リーダー誕生」という予感がする。そのための投資と考えれば、今回の1100億円の痛みはは安いものかもしれない。
ーーー
「五感で感じないと」橋下知事、民営化方針の府民牧場を視察
2008.4.13 02:44
 橋下徹府知事は12日、知事直轄の府改革プロジェクトチーム(PT)が「財政再建プログラム試案」で民営化の方向性を示した府民牧場(能勢町)を視察した。子供から「牧場をなくさないで」と要望される一幕もあった。多くの家族連れでにぎわう府民牧場に橋下知事が到着すると、入り口付近には記念撮影や握手を求める人が集まり、知事を取り囲んだ。橋下知事も「こんにちは」とあいさつし、幼児を抱き上げてカメラに向かってポーズを取ったり、握手に応じたりとサービスした。このあと、橋下知事は、ヒツジの餌やりを体験。近くにいた子供から「牧場が好きだから、なくさないでください」と訴えられ、うなずいていた。橋下知事はこの日、府民牧場に先駆けて、府北部の大規模ニュータウン「彩都(さいと)」や「負の遺産」と位置づけられたニュータウン「箕面森町(しんまち)」などの大型開発プロジェクトを視察。すべての視察を終え、報道陣の取材に応じた橋下知事は「机の上で資料をみるのと、直接現場に足を運んでみるのとは違う。自分の五感を持って感じないといけないと思った」と感想を述べた。その一方で、個々の施設について質問が及ぶと「今後の議論に影響してしまうので…」と言葉を濁した。

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登録日:2008年 04月 13日 07:42:43

●水道事業統合への動き@神奈川

以下は「タウンニュース」(神奈川)からの引用。
大阪だけではない。三浦市も県との水道事業の統合を要望。

 吉田英男市長は、平成18年から県および三浦市の関係者を構成員として設置した「三浦市水道事業に関する研究会」の約2年間にわたる研究の成果を踏まえ、3月28日、県庁に松沢成文知事を訪ね、市営水道の県営水道への統合に向けた「検討協議会」の設置を要望した。三浦市水道の県水道への移管は30年来の悲願といわれ、市は四半世紀にわたって訴えてきた。平成17年11月に開催された三浦半島首長懇談会で、市長が要望した結果、翌年6月に水道事業研究会が設置され、県と三浦市との間で協議がもたれてきた。以来、研究会4回、幹事会12回が開かれ、最終報告書では「研究の成果を尊重し、引き続き専門性の高い、より実務的なレベルでの連携した取り組みの努力が必要」と盛り込まれた。これを受け、吉田市長が松沢知事に直接面会し、検討協議会設置を強く働きかけることとした。 現在、三浦市の市営水道は井戸のくみ上げによる自己水源が2割。残る8割は遠方の相模川水系から横須賀を経由して賄っている上、起伏がある地形のため、施設整備のコストがかさみ、水道料金は県内では真鶴町に次いで高い。三浦市では同じ水源を持つ県内水道料金の公平性を保つためにも、今後は企業庁を窓口に、統合へ向けての動きを様々な角度から進めてきたいという。

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登録日:2008年 04月 13日 02:04:50

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プロフィール
上山信一
(男)
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慶應義塾大学総合政策学部教授、改革コンサルタント。専門は大企業・行政・NPO等の経営刷新。近年は地域再生も手がける。大学では「経営戦略」「公共政策」等を教える。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。大阪市生まれ。50歳。中央省庁・自治体の各種委員、企業顧問等を兼務。京大法、米プリンストン大修士。趣味は登山、鉄道、料理。メール:ueyama@pm-forum.org
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