カテゴリー [行政改革]
これまでの地方行財政改革を俯瞰してみると、…
1. 地方分権→95年ごろから「評価」「経営」による改革が浸透(情報公開・改革派首長による)そのツールとして、指定管理者制度、市場化テスト、PFI、PPPなどが充実
2. 改革目的の進化:単年度の節約から持続可能性の追求へ(P/LからBSへ)インフラの維持更新問題から遊休資産の利活用・処分とファシリティマネジメントの活用へ。そしてバランスシートブーム
3. 経営形態の見直し(「自治体の形そのものを見直そう」という外科手術的発想)
特別会計、独立行政法人、公益法人、NPO法人や民営化(国鉄、道路、郵政)、公社改革への移行。さらには市町村合併、道州制、大阪維新!(府市再編)へ
そしてこれからは…
4. ダウンサイジングは必至…人口減・税収減と団塊世代の退職や高度成長期インフラの寿命問題を克服するには資産と負債の同時圧縮・PRE(GRE)は必須
5. 縦割り部局別、市町村単位別から部分最適化へ…ストックの転用、合従連衡と民営化→おそらく水道、ごみ処理(日銭商売)が広域・民営化されていく
6. 護送船団方式の終焉?…国債危機と自治体格付けの時代へ、公債制度改革と財政規律の回復が必要。PPP、PFI、レベニュー債の成立基盤が徐々に確立?
そして、これからの課題克服、改革を実現するには強力な政治家のリーダーシップが必要となる。
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登録日:2012年 02月 13日 23:58:36
新潟市の「バス奉行」
新潟市役所の都市政策研究所ではネット上で市内のバス路線の利用者調査を実施中。いい点、改善すべき点など全部集めて集計、公表していきます。市民とバス会社と市役所がお互い切磋琢磨していくのです。https://www.facebook.com/pages/%E3%81%AB%E3%81%84%E3%81%8C%E3%81%9F%E3%83%90%E3%82%B9%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%AE%A4/325885064098254?sk=app_261859437212438
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登録日:2012年 01月 27日 00:19:48
2月25日 新潟、大阪などの活動報告をします
上山信一@慶應です。私が主宰する勉強会の例会案内です
通常、100人弱の方が参加されます。
会員以外も参加受け付けています。
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全体テーマ「行政経営の先端シリーズ3」
日時: 2月25日 土曜日 10:30-17:00
場所: 慶應義塾大学三田キャンパス 研究室棟 会議室A
10:15 開場
10:30-12:00 セッション(1)講演「インターネットと行政改革、そして官民連携-自治体ホームページの改革を手掛かりに」
安井秀行さん(NPO団体アスコエ代表 、内閣官房電子行政推進タスクフォース委員),
NPO団体アスコエが提唱するユニバーサルメニュー(UM)は、子育て、介護など自治体サイトの標準メニュー体系。多くの自治体が採用中で震災支援でも普及しました。
UMをベースに始まるネット上での官民連携について報告します。
12:00-13:00 昼食休憩 (東西南北会)
13:00-14:00 セッション(2)講演「社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)と幸福度評価 新潟市の実地調査事例をもとに」
千田俊樹さん(新潟市都市政策研究所),
「社会関係資本」や「幸福度」は語られるほどには分析はされていません。新潟市都市政策研究所では既存のデータを駆使し市民の幸福度と社会関係資本の関係を調査しました。今回は、その実証研究の成果と他地域でも応用可能と思われる手法を解説します。
14:10-15:10 セッション(3)講演「科学技術・イノベーションの予測と評価」
白川展之さん(科学技術政策研究所 科学技術動向研究センター),
科学技術をめぐる政策議論は,今まであまり「科学的」とは言えないところがありました。
エビデンス・ベースの議論に向けて,科学技術予測(フォーサイト)と論文情報の分析データから,科学技術とイノベーションの話をします。
(1)科学技術予測;過去の予測調査に挙げられた科学技術はどの程度実現したのか
(2)論文の定量分析から読み解く日本の研究活動;先端領域における状況から見る日本の問題点
15:20-16:20 セッション(4)特別企画「行政改革を支える民間プロフェッショナルたち」
会員から,シンクタンク、コンサルタント、設計事務所など行政向けに仕事をされている方でユニークな事業、商品、一押しプロジェクトなどを紹介します。
あわせて,行政のあり方について提言をします。
16:30-17:00 セッション(5)特別企画「大阪府市統合本部の作戦」
上山信一さん(慶応義塾大学)ほか
【申し込み】
以下のURLからお願いいたします。
http://www.pm-forum.org/staticpages/index.php/entrymeeting_52th
・PMFJ会員は無料(ただし関東圏の参加者は1,000円を自己申告で当日払う)
・非会員は3,000円(ただし学生・20代院生は無料)
※領収証発行は、会員は手数料1,000円、非会員は無料で行います(全て、後日郵送とさせていただきます)。
懇親会費:別途実費徴収(3,500円程度,2月23日以降キャンセルの場合は半額をご負担いただきます)
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登録日:2012年 01月 21日 11:29:20
読者コメント紹介
1.政治家の「個性」が殺されていくのは、結局のところ多数決原理が原因ではないでしょうか。小委員会で徹底的に議論したり審議会並の議論をしたりできる素養をどうつけてもらうか?あるいは、そういう個性的な人間に政治のフィールドへ参加してもらえるようにするなど設計しなくてはいけないと思います。その際には、制度改正と共に分権化の設計をうまくやり、国会議員や官僚などの「大量規格品」の”国士”よりも地方議員や首長にこそ可能性が感じられるようにしなければいけません。
2.真の政治主導とは、事務次官会議を廃止したり、国会答弁を禁止したり、という表面的な「器」の改革(だけ)ではなく、実質的な意味における個別政策の主導権を「政治」が掌握できるかどうかにかかっていると思っていますが、現状の政治システムでは議員定数が何人増えようが、副大臣や政務官を何人送りこもうが、正直、イメージがわきません。小選挙区は国会議員(特に若手議員)をオセロの駒に変えましたが、人間はオセロではありません。
現状の雇用流動性の低い日本社会に欧米の回転ドアを前提とした政治制度を単純に接ぎ木した点に問題があったと言えましょう。今更、比例代表(=政情不安)や中選挙区制(派閥の復活、政策型選挙の後退)というわけにもいかないでしょうから、小選挙区制の下でいかにして政界における人材水準を確保するか(日本型小選挙区制)を現実を正視ししつつ丹念に議論して行く段階にきているように思います。
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登録日:2011年 12月 29日 16:57:59
離党問題・・これもただの数合わせの威嚇ゲームじゃないか?理念も何もない?
民主党議員の離党問題。議員って結局、数あわせの駒にしか見えない。投票代理装置?昔の自民党の政治家は個性的だった。今の程度の議員なら衆参100ずつで十分。それ以上の数になると議論して戦う力のない「票が服着てるだけ」というあの独特のイケメン議員、ロボット人間が続出する気がする。「不退転」だの「前のめり」だの安っぽい言葉を吐き出すだけ・・。あえて言っちゃうと政経塾ってそういうロボット政治家ばかり量産してないか。
幸之助さんの設計思想、果たして正しかったのか。あるいは遺志に反している?家電製品化した大量規格品の政治家が出ることがいいのか、悪いのか。角栄のように。宗男氏のようにはい上がってくるのが100人の逸材ではないか?
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登録日:2011年 12月 28日 10:02:48
なぜ、日本の改革に「インフラファンド」が必要なのか
最近わが国でも「インフラファンド」が話題になりだした。従来、公債で調達して
きた公的インフラへの投資資金を、年金基金などからなるファンドで賄おうというも
のだ。PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)やPPP(パブリック・プラ
イベート・パートナーシップ)を具体化する道具のひとつである。
インフラファンドは、もともと豪州など海外で発達してきた。わが国では高度成長
期に作られた道路や鉄橋、建物、浄水場、空港、鉄道などが更新期に入る。一方で財
政危機である。普及して当然とみる向きが多い。しかし、現実にはなかなか普及しな
い。なぜだろう。
●インフラファンドの必然性
インフラファンドによる投資額は1990年代後半では毎年数十億ドルにとどまってい
たが、2008年には300億ドルにも達した。伸長の最大の理由は財政危機である。各国
とも税収低迷の一方で社会保障費が増大し続ける。公債残高も膨れ上がる一方だ。そ
こでインフラの投資や更新に民間資金ファンドを活用しようとなった。
第2の理由は民間側の金余りである。先進国では高度成長期に中高年層が蓄えた
資金が安全な運用先を求めている。株価や為替は怖い。国債では高い利息が得られ
ない。一方、空港や有料道路、水道、公営交通、病院などのインフラ事業は、利回り
は低いが安定収益が長期間見込める。
第3にインフラ事業の多くは、地域で政府や公社が独占する“殿様商売”で経営改
善の余地が大きい。ファンドの資金が入ることで経営改革が促される。収益が改善さ
れれば投資側としても利回り向上が期待できる。
●なぜ日本でなかなか普及しないのか?
だが、わが国ではインフラファンドはなかなか本格化しない。障害は大きく4つ
ある。
(1)地方債との競合
最大の障害は、低利で際限なく調達可能な地方債との競争である。インフラ事業は
投資規模が大きく資金回収に時間がかかる。そのため国や自治体が事業主体となるこ
とが多い。その場合、わが国の今の制度では、政府の暗黙の信用保証を背景に超低利
で資金調達ができる。だから新たな資金調達方法への関心が高まらない。
(2)改革インセンティブの不足
自治体のインフラ事業は、会計上は「公営企業」とされる。だがこれは役所の中の
一部門の類型区分でしかなく、経営責任を負う独立事業体ではない。事業管理者の役
割や権限も、普通の部長や局長と変わらない。過剰コストが発生しても、そのつけは
納税者と利用者に容易に回せる。前者は地方債の利回りの上昇に、後者は料金値上げ
の形で表れる。厳しくチェックされないので経営改善がなかなか進まない。
(3)首長の能力の限界と議会の機能不全
首長は公営企業の経営者だが、あまりに多忙で経営内容をチェックする暇がない。
監視役の議員の多くも、経営については素人である。現場任せの現状維持経営に陥り
やすい。
(4)経営情報の不備
公営企業は経営改善に必要な情報をあまり開示しない。コストや設備稼働率と
いった基礎データすら不十分だ。きちんとした損益計算書や貸借対照表もない場合が
ある。お金が足りなくなったら節約運動と料金値上げを繰り返しがちである。
●ガバナンス改革が先決
これらの障害はいずれも日本政府や自治体側の“特異体質”に由来する。その特徴
は第1に整理解雇を一切許さない労使慣行である。第2には野放図な地方債の発行、つ
まり財政規律のなさだ。第3には「お役所ならとにかく安心」という国民の役所依存
体質である。いずれも根深い“日本病“の構成要素である。これらを除去しない限り
「インフラファンド」は威力を発揮しない。
わが国の行政改革は、道具の導入から始まる傾向がある。「行政評価」「PFI」
「市場化テスト」「指定管理者制度」「コンセッション」など枚挙にいとまがない。
いずれも欧米生まれの“新薬”だ。しかし多くが一時的なブームに終わってきた。
インフラファンドも“新薬”のひとつであり、へたをすると不発もしくは立ち枯れ
となる。だがうまく普及させることができれば旧弊打破の突破口となる。
インフラ、特に地域の水道や鉄道などは身近な事業である。一般投資家の資金を
集めやすい。特に東京、大阪、名古屋などが有望だ。これらの自治体が率先して公営
事業を別法人化させるべきだ。そして資金調達を地方債から地元民間資金からなるイ
ンフラファンドに替える。自治体の借金の増大を防げるし、中高年富裕層の資金を地
域再生向けに循環させることができる。インフラファンドの普及は行政改革だけでな
く、広く地域再生や社会全体の改革を先導する可能性がある。
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登録日:2011年 10月 11日 11:44:02
これからの「民主主義」の話をしよう(下)
戦後日本では「民主主義」は2つの意味で使われてきた。一つは国民主権、主権在
民の理念である。もうひとつは代議制民主制の制度である。前者は揺るぎないが、後
者はおそらく制度疲労に陥っている。実はこれは日本だけの問題ではない。ましてや
政権交代や“ねじれ国会”だけが原因ではない。低成長・成熟社会の到来とともに、
民主主義にもともと潜む矛盾が露呈しつつあるのだ。
●民意との乖離が激しい「代議制」
ギリシャの昔やスイスの一部では直接民主制が機能していた。日本でも古くは“寄
り合い”が、そして今はマンションの管理組合や町内会に全員参加の直接民主制があ
る。だが何千万、億単位の人間の民意を直接吸い上げるのは無理だ。そこで間接民主
制、つまり代議制が採用されてきた。つまり選挙をやって代議士を選ぶ。だが、この
限界が露呈している。
第1に直接「政策」に投票せずに、それを議論し決定する「代議士」を選ぶという
段取りが迂遠である。しかも多くの場合、立候補者よりもはるかに有能な人が多数い
るとわかっている。そして彼らは立候補しない。我々はそうとわかっていて目の前の
限られた候補者のなかから“一番ましそうに見える人”に投票する。これはいわば消
極的選択であり、決して愉快な経験ではない。
最近はマニフェスト(政権公約)があるので、人物だけでなく政策パッケージと
セットで選ぶようになった。だが、多岐にわたる政策課題すべてについて自分と意見
がぴったり一致する候補者がいるとは限らないし、それを確かめるすべもない。要は
「代議士」を選ぶこと自体に限界がある。
第2に選挙は数年に一度しかない。つまり数年おきにしか民意は政治に反映できな
い。ところが現実の政策課題はめまぐるしく変わる。特に経済や外交はそうだ。車や
家電製品、高級服なら4~6年のゆっくりした周期の買い換えでいい。だが政策はそう
いうものばかりではない。
要は「数年おきに代議士を選び、彼らにすべてお任せ」という仕組みが、時代に合
わなくなっている。
●代議制民主制を補完する仕組み
民意と代議制民主制のずれはどうしても生じる。そもそも民意は一様でない。だが
支持率が2割を切るような政権がいつまでも続くのは明らかにおかしい。また地方議
会では世論調査では多数の住民が支持する案が議会で否決されたりする。これも変
だ。民意と議会のねじれを少しでも補正する方法が考えられないか。
第1は住民投票である。自治体レベルでは原発建設などの是非をめぐる住民投票が
行われてきた。イタリアなどでは国政レベルでも国民投票をよく行う。
第2には政策案のすべてを議会の審議に委ねず、むしろ専門家による討議を重視す
る方法がある。かつての「経済財政諮問会議」はそうだった。昔からの「審議会行
政」もこの一例だ。だがこの方法は下手をすると専門家と業界と官僚、一部族議員
の癒着につながる。密室政治を招き、議会制度を骨抜きにしかねない。本筋は議員
の中に専門家を見いだし、彼らが議会内の専門委員会で議論を行うということだろ
う。これが本来の政治主導の姿である。
第3には世論調査の精度を上げ、その結果を広く公表する。そこから間接的に政府
や議員に影響を与える方法がある。マスコミによる世論調査の結果がしばしば軽んじ
られる背景には、「大衆は政策の素人であり、課題の本質を十分理解せずに意見を表
明している」「世論調査はマスコミの世論操作の産物」という見方があるからだ。だ
が悲しいことに議員の言動を見る限り、大多数の議員の能力は大衆とさほど変わらな
い(使命感や気概はさておく)。だとすれば議員とはまさに「代議士」にすぎない。
大衆側が彼らに注文を出し、あたかも執事のように自由自在に使えばよい。
具体的には「討議型民主主義」あるいは「熟議」という手法がある。これは公募し
た市民に集まってもらい、特定の政策テーマについて十分な情報を提供して議論して
もらう。そのうえで政策の選択について賛否を問う。これによってマスコミによる操
作や先入観を排した精度の高い世論調査ができる。世界各地で実験が始まっている。
日本でも藤沢市役所や大阪維新の会(「熟議会」という)が始めた。こうして得られ
た成果は、従来の世論調査よりも信用が置ける。「討議型世論調査」ともいわれるゆ
えんである。
●究極のアプローチとしての分権化
議会と民意のずれを補正する究極のアプローチがもう一つある。それは個々の政策
課題ごとに、そのテーマの特性に合わせた議論と意思決定の単位(場)を設けるとい
う方法だ。特に有効なのは「地域」に委ねる方法だ。たとえば少子化対策の場合、あ
らかじめ市町村ごとに予算枠は決めるが、それをどう使うかは各市町村が自由に決め
てよいとする。決め方も自由とする。住民投票にかけてもいいし、議会で決めてもい
い。究極の“一国多制度”である。
政策のテーマにもよるが、全国一律の制度決定をやめるだけで民意とのずれが補正
できる。各地の住民たちが自分たちの身の回りの実態を念頭に置いて決定に参加する
ので、決定内容に対する当事者意識が出てくる。ひいては予算の費用対効果を真剣に
考えるようになる。身近な政策判断に基づく決定だから、現実を踏まえた修正もしや
すくなる。まさに民主主義の理念に根差した展開である。
安全保障、外交、通貨など全国一律であるべき制度は、国会で今まで通り決めれば
よい。だが、国会でもなるべく分野別の委員会でじっくり議論する。そして予算委員
会や本会議では、多岐にわたる細かな議論を広く薄く討議するという愚行はやめる。
一方では国税の増税については面倒でも国民投票にかける。
ビジネスには「適正商圏」というものがある。同じように政策にも適正な決定単位
というものがあるはずだ。それを見極め、政策ごとに多様な選択、意思決定の方法を
試せばよい。
こうしていくと忙しい現代人にとっては、「民主主義」を維持するための手間や負
担が増える。だが放っておいても税の負担は増えていく。ならばそろそろ代議士任せ
をやめて、自分で考える仕組みに移行すべきではないか。
幸い、インターネットの出現で電子討議や電子投票ができる時代になった。ビジネ
スにおいても技術革新に伴って旧態依然たる旅行代理店や商社は排除されていく。同
様に旧態依然たる代議士はもういらない。これからの民主主義を考える上ではわれわ
れが当たり前と考え、民主主義の前提としてきた代議制民主制のあり方を根っこから
見直す必要がある。
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登録日:2011年 09月 12日 10:19:42
財政再建はメトロ株の売却から
読売記事「政府保有東京メトロ株売却し復興財源に…財務相」。
復興増税の前にやるべきはマニフェストに書いたはずの公務員人件費の2割カットだ。だが職員に負担をかける前にやるべきは政府の資産の売却だ。メトロだけでなくJT株も売るべきだ。さらにいえば米国債もこの際、少しは売ったらどうか。さらにいっそうの行革。そのうえでやっと増税が受け入れられるだろう。
ちなみに大阪市の財政再建にも地下鉄の民営化が不可欠だ。だが民営化後の株式をどこまで市中に売るかは精査が必要だ。リストラで得た配当を毎年、少しずつ財政再建にまわす方がよいかもしれない。あるいは、一気に民間に売却して負債圧縮し金利負担を激減させてもいい。会社ごと相対でどこかのオペレーターに高値で売却する方法もあるだろう。いずれにしても虎の子の市民の財産をどう使うか、民間から得た資金をどうやって破綻財政の穴埋めにまわすか、民間企業とのタフネゴシエーションの末に決まる話だろう。
ーー
以下は読売。
安住財務相は5日、東日本大震災の復興策を盛る2011年度第3次補正予算案の財源として、子ども手当の廃止と高速道路無料化の中止で確保できる資金に加え、政府が53・4%保有する東京地下鉄(東京メトロ)株の売却を検討する意向を示した。これらの措置で計2兆6000億円を得られるとしている。テレビ朝日の報道番組で明らかにした。安住氏は子ども手当の見直しで2兆円、高速道路無料化の中止で4000億円を捻出できるとした。政府が保有する東京メトロ株は簿価で1749億円、時価で数千億円相当とみられる。政府は、復興債を発行して調達する16兆2000億円のうち、歳出削減と政府保有株の売却などによる税外収入で3兆円以上の確保を目指している。
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登録日:2011年 09月 06日 01:27:44
『新・報道2001』(8月21日)でのコメント紹介
民主党代表選で復興増税が争点になるのはおかしい。100歩譲って、”復興財源”という言い方にとどめるべきで増税の前にやるべきことがある。
例えば資産を売る、国会議員の歳費…給与や公務員給与の削減。これは法案までつくっときながら結局ウヤムヤにした…いつもの民主党ですよね。自民党のせいにしながら、結局、公務員の給与は下げない。そういうことに頬かむりしながら、野田さんが復興増税を言って世間の視点を増税か、国債かというふうにずらしていく。極めて私は、巧妙、悪質だと思います。
10兆円という額は半端じゃないですから、最終的には国債を発行しないといけない。増税も私は否定しませんが、そういうレベルの議論以前にで本来やるべきことがある。
民主党の代表選ですからね、民主党が本来やると言ってたことに立ち返るべき。
復興を「特殊な災害だから」という前にそもそも財政再建の初めの第一歩というのは、JTの株を売るとか、メトロの株を売るとか…まあ、わずかな額ですけども、そこをさんざんやった上で、人件費に手をつけて、そして、その次の話が増税。本来の原則に立ち返った議論をするべきで、「被災者がかわいそうだから特別です」っていうのはおかしい。
小 沢(鋭仁)さんは、高福祉中負担という言い方をされてますけど、高福祉のためには高負担なんでね、これはおかしいと、嘘じゃないかと思った。けれど民主党が掲げた「コンクリートから人へ」というのは非常な大転換だった。公共事業で借金ジャンジャンして、「目先の景気だけよければいいや」という自民党政治とは決別した。しかし、その「人へ――」という中身が成長戦略としてちゃんと研究されてない。
みんな「バラマキ」でお金がほしいんじゃなくて、安定した雇用がほしいんです。これは、これから福祉関連のサービス業だと思うんですね。託児サービス、老人介護、医療、教育…
そういった小さいけれど安定した雇用機会が非常に重要なことだと思う。
成長戦略という言葉はもうやめた方がいいと思う。日本だけじゃなく、先進国で成長なんかしてるとこはない。今のソブリンリスクを見てもそれは明らかでしょう。中国とかシンガポールとかは年齢が違いますから、日本国の年齢に相応な水準としては、私はヨーロッパを比べるべきだ。そう思ってみますと、1人当たりのGDPが05年以降、北欧諸国は上がってる。
新しい公共とか、みんなで負担とか、後ろ向きな話じゃなくて、サービス産業として福祉のお金が産業に流れ、雇用に回る。その循環を見せればいい。
今、代表選やってる場合でしょうか。国民は、それなら総選挙をやれよ、となると思うんですよ。管さんは伝家の宝刀を抜く、抜かないって大騒ぎしてたけども、総選挙って言葉を民主党員は誰も口にしないですよ。それで総理を毎年、雑誌の表紙をかえるみたいに差し替えてるだけ。小泉さん以降の日本の政治のパターンというのは毎年総理がかわるだけ。
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登録日:2011年 08月 23日 01:12:14
これからの「民主主義」の話をしよう(中)
前回は、民主主義と資本主義の密接な関係、そして両者はともに制度疲労に陥って
いることを示唆した。今回はその行く末を考えてみたい。
●中国は本当に“非民主的”か?
世界の先進国は大方が民主主義国家である。唯一の例外は中国だ。そして中国は調
子が良い。民主主義と資本主義の行く末を考える上で何かヒントが得られないか。
中国の民主主義については2つの説がある。一つは民主化不可避説だ。「人民を飢
えさせた王朝は滅ぶ。中国共産党も経済成長が止まったら失権する」「だから中国政
府は外資を導入して経済成長を目指す。だがやがて教育水準が上がって人民が目覚め
る。民主主義に移行せざるを得ない」という。
もうひとつは中国例外説。「中国は巨大。強権なしでまとまらない。民主化運動は
したたかな人民の条件闘争であり、当局もガス抜きと考え適当に泳がせている。共産
党独裁は当分続く」というものだ。
いずれも中国には民主主義がないという前提に立った説だが、果たしてそうか。確
かにトウ小平以前、中国は極めて非民主的な国だった。だが1980年代以降は自由化
し、経済成長の果実を人民に分配してきた。トウ小平の改革開放路線を米国のリン
カーン時代の奴隷解放、日本の戦後改革と同列にとらえれば、中国は時間をかけなが
ら確実に民主化しつつある。
もちろん政治体制は一党独裁で議会制民主主義ではない。選挙も機能していない。
だが前回指摘した通り、民主主義の本質は社会契約説に沿って国民に自分も政治を動
かしていると納得させる合意ずくでの“集団麻酔”である。体制側は反体制勢力に
選挙権と社会福祉を与えて“ガス抜き”し、代わりに政治の安定と経済成長を確保
する。普通選挙や議会や多数決の原理は手段でしかない。民主主義の本質、集団麻酔
の源泉は「社会契約」にある。
ところが中国の民主化過程では、共産党の存在が「社会契約」を代替している。
「共産党は人民が作った。共産党は人民を外国勢力から解放した。だから共産党なく
して国家なし、人民にも未来なし」という理屈である。日米欧では、これは都合の
良いプロパガンダにしか見えない。現に中国共産党の腐敗や不正のニュースは絶え
ない。
だが「社会契約」だって嘘くさい。我々は日本国をつくろう、参加しようと契約し
た覚えはない。日本国が嫌で勝手に独立国を作って納税を拒否したら逮捕される。そ
して米国では社会主義を礼賛したら、日本では天皇制を執拗(しつよう)に批判した
ら、社会的制裁を受けかねない。こうして見てくると「中国は非民主的で日米欧は民
主的」という私たちの常識も、所詮(しょせん)は相対的な差に過ぎないという気が
してくる。
●経済成長のない議会制民主主義は危うい?
その伝でいうと、「経済成長が止まったら中国共産党は危うい」のと同じく、「経
済成長が止まったら社会契約説、議会制民主主義も危うい」のではないか。若者の政
治離れや投票率の低下はすでにそれを示唆する。人々の離反を防ぐべく、各国政府は
財政赤字を容認してでも社会福祉を拡充する。さらに資本主義の変調にテコ入れすべ
く、公共投資で借金を拡大する。
かくして日米欧の民主主義は、各国を財政破綻に向けて追い立てる。我が国の財政
危機と政治不信、米国のデフォルト(債務不履行)問題、ギリシャの財政危機、それ
に対するドイツ国民の無関心は、この意味において同根の現象である。
戦前、経済運営に行き詰まった日独は、議会制民主主義を放棄して全体主義に移行
し、侵略戦争に走った。それに対して今回、先進各国は議会制民主主義を墨守するあ
まり、財政破綻に走っている。その意味では、実は中国共産党による“民主主義的風
”独裁体制の国家運営のほうが安定的だとすら言えないか(対外紛争拡大の危険性は
さておき)。
日米欧には社会契約説に代わる原理がない。人心を一つにするための何か新しい原
理を探索しなければならない。中国には現実に人民を植民地から開放して豊かにして
きた共産党があり、イスラム諸国には普遍的なアラーの教えがある。これに匹敵する
何か、宗教的な理念、例えば「博愛」「環境」にまつわる理念が必要だ。またそれが
浸透するまで当面は、議会制民主主義の失敗を補正する仕組みを実験しなければなら
ない。
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登録日:2011年 08月 10日 10:20:12
- プロフィール
- 上山信一
- (男)
- 慶應大学総合政策学部教授。大阪市生まれ54歳。専門は企業・行政機関の経営戦略と組織改革。都市・地域再生も手がける。旧運輸省、マッキンゼー共同経営者等を経て現職。国交省政策評価会(座長)、大阪府と大阪市の特別顧問、新潟市都市政策研究所長、日本公共政策学会理事、各種企業・行政機関の顧問や委員等を兼務。府立豊中高、京大法、米プリンストン大学修士。著作等 ツイッター@ShinichiUeyama
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