2006年 10月 31日

企業選びにおける「研修」について考える

不安定な雇用状況に抗議する「研修生」たち - フランス

【パリ/フランス 2日 AFP】パリで1日、不安定な雇用状況に抗議して研修者たちがデモを行った。同日、同様の抗議運動がドイツやオーストリアでも行われた。写真は抗議運動を行う研修生。(c)AFP/PIERRE ANDRIEU

AFPBB News


◇研修は過大期待
 研修機能が充実している会社に行きたい、なぜなら、成長できそうだから--。学生など若い人ほど、そう思うらしいが、中堅以上の社員に、どこで自分は成長したかを問えば、それは圧倒的に、仕事のなかでのOJTだと答えるだろう。重要なのは、タイミングよく理論を学べ、実践で生かすために、仕事の役割が年功序列ではなく成果主義で与えられることだ。

 もし研修費に応じて市場価値の高いスキルが身に付くのであれば、常に「社員1人あたり研修費」でトップを争っている松下電器など、人が育ちすぎて、技術屋としても経営者としても、社外で活躍して有名になっている人が沢山いてもおかしくないが、漫画家の弘兼憲史くらいしか輩出していない。弘兼氏が漫画のストーリーなどに生かしている経験は、まさにOJTであって研修ではない。

 松下のように「人材開発センター」(大阪府枚方市)という立派なハコモノを作り、日常業務と切り分けて研修を行うよりも、スキルをストレッチさせるような適切な仕事上の役割を与えることのほうが重要だ。それは研修費では計れない。

 押し付けがましい研修は、デキる人にとっては無駄でしかない。ソニーのある若手社員は、先輩からこう言われたという。「もともとの能力がズバ抜けていない限り、ソニーは最終地点にしたほうがいい」。先輩社員が後輩に付きっきりで教えることはほとんどなく個人の自由に任されるため、もともとの能力が普通の人は、年齢に応じたスキルが身に付いて行かないからだ。
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登録日:2006年 10月 31日 16:06:09

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プロフィール
渡邉 正裕
渡邉 正裕
(男)
1972年05月26日
MyNewsJapan
(株)MyNewsJapan代表取締役、編集長、ジャーナリスト。慶應義塾大学総合政策学部にて政治学、政策過程論を専攻。卒業後、日本経済新聞社にて1,000本超の記事を日経各媒体に執筆。外資系コンサルティング会社を経て2004年、起業。2006年、有料会員1千人超となり、採算ベースに乗せる。著書に『これが働きたい会社だ』『企業ミシュラン』『これが本当のマスコミだ』。
*URL:http://www.mynewsjapan.com/
*連絡先:info@mynewsjapan.com
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