2007年 01月
日本にもグリーンビルディングの流れもうすぐやってくる
【カリフォルニア州/米国 24日 AFP】1960年代、反戦運動の発祥地となったカリフォルニア大学(University of California)が、環境と調和する生活を学ぶという新たな画期的動きを見せている。
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(c)AFP/Kara ANDRADE
グリーンビルディングの流れが日本にももうすぐやってくる。今日本では、昨年「住生活基本法」が施行され、住宅が「量」から「質」への供給に大きくシフトし始めている。しかし、その質たるや「省エネ」、「耐震性」、「バリアフリー」といった、初歩的な性能での話ばかりである。住宅先進国の米国では、記事のようにアパートにまでグリーンビルディングの流れが始まった。
グリーンビルディングというのは、環境負荷をあらゆる面からシュミレーションして、取り組む建築プロジェクトである。米国の場合はリードという規格があり、その認証を受けた病院や学校などが続々と建築され始めている。住宅もその流れの中にある。かつて、環境にやさしい住宅の代名詞としてカナダのR2000住宅、その発展系のアドバンスト住宅などがあったが、これらは温熱環境だけに特化した住宅性能の基準であった。その後ヘルシーハウスというコンセプトがずいぶん流行した。これは、住む人の健康に害のない素材などを使った住宅で、とくに喘息などに悩む人々やアトピー、化学物質過敏症、電磁は過敏症などの対策として、様様な技術が開発された。このグリーンビルデングは、そうしたものをすべて包含し、ハードだけでなく、さらに建築手法、材料製造での環境負荷などあらゆる面から、地球環境にやさしい住宅建築の供給方法を検討して、進められるプロジェクト管理の手法でもある。
日本でも、(財)建築環境・省エネ機構(IBEC)、建築物総合環境性能評価システム「CASBEE」の普及を図ってる。これは国土交通省の支援のもとに産官学共同で研究・開発された、建物の環境性能評価ツール。「CASBEE」は自治体における「建築物環境計画書」等の届け出制度や、一般建築物の環境性能ラベリングツールとしても採用されることを期待したもの。米国のグリーンビルディングに近いもののようだが、本場のリード認証はもっと幅広い概念のようだと思う。
日本でも、100年住宅だとか、60年保証だとか言うようになっているが、果たしてそれは本当に環境問題に取り組んだ答えとしての住宅作りかどうかという点になると、答えは「否」だ。日本でサスティナブルハウスとか、超寿命住宅とか言われるものは、すべて営業政策上出てきたものだからである。
しかし、日本ではいつそうした考え方の住宅が出てくるのだろうか。日本では中古住宅の流通が年間20万戸程度しかない。せめて新築と同等の100万戸程度の中古住宅の流通が起こるようになれば、こうした考え方が根付くのではないかと思う。
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登録日:2007年 01月 17日 00:19:17
住宅産業40年間のツケがいよいよ払わされる
住宅は、本当に量から質へ
住宅業界は、本当に量から質へ意識やすべての仕組みを転換しなければならない時代がきた。年明けに、何をいまさらそんなことを言うのだといわれそうだが、昨年の業界の動きを見ていると、質への意識だけはようやく住宅供給の現場であるビルダー・工務店レベルまで下りてきたのではないかと感じている。
一つには、大地震や姉歯事件などによる安全への国民の強い不安を背景にして、昨年建築基準法をはじめ建築士法など、業界を取り巻く法律が非常に強化されたこともあるだろう。耐震性や躯体の接合強度が売りの金物工法が木造住宅の20%程度のシェアを獲得したのもそのためだろう。金物工法のプレカット工場に話を聞いても、いま非常に忙しい状態で見通しもいい。
だから、質を売ることが商売になってきた。そのおかげで民間の住宅検査会社や構造計算サービスなども普及してきた。国も昨年住生活基本法を制定、住宅供給の量から質への転換を明確にしたし、住宅業界も対応しはじめているので、そんなに心配することはなさそうだ。
しかし、われわれ住宅業界のそうした対応は、まだまだ量を売るための質への転換ではないかと思うのだ。日本の住宅は1割以上余っているとよく言われる。ではいつから世帯数を超えて住宅数が多くなったのか。ここ10数年くらいだろうか。筆者もそんな意識でいたが、調べてみたら何と40年も前から日本の住宅ストックは世帯総数を超えていたのである。住宅・土地統計調査によると1968年の世帯総数が2532万世帯に対して住宅ストック数は2559万戸で27万戸オーバー。以後その差を着実に広げ03年には総世帯数4726万戸に対して住宅ストックが5389万戸とその差が663万戸となった。
住宅産業は、供給過剰のなかでいつも競争してきた
40年前といえば、ハウスメーカーの黎明期であり、ほとんどの住宅は大工・工務店で供給されていた時代だ。そんな時代から日本の住宅は余りつづけてきたのだ。確かに戦後の劣悪な建物をどんどんスクラップして建ててきたのであるから、その時々で住宅の広さも性能もずいぶん向上してきた。また核家族化の進行という新たな家族形態、世帯数の爆発の中で都市部には常に住宅不足が存在したのだから毎年莫大な住宅着工数があったのは当然かもしれない。
しかしある時点から、住宅生産は産業として常に営利の拡大が目的となってしまった。企業であれば当然の話だろうが、ヨーロッパやアメリカのように、企業を維持し拡大していくエネルギーが住宅ストックの活用分野(リフォームや中古住宅流通)に向かわずに、ひたすら同業他社との競争で新築住宅をより多く作ること、売ることに向かった。それがこれほどの住宅ストックを抱える一因になったのだろうと思う。
団塊の世代のリタイアで始まる、本当に「量から質へ」の住宅転換
40年間住宅余りを放置しておいた業界自身の責任は非常に大きいと思う。そこに使われた資源やエネルギー、そして環境破壊という今日的テーマを重ねてみればさらに重たい話となる。いまさらリフォーム、住宅基本法、「量から質への転換」と声高に言わずとも、40年間の住宅余りという現実をちゃんと対処してくれば良かったのだ。そのつけが、少子高齢化で日本の住宅産業は衰退するという話につながっただけだ。今新築は好調のようだが、それも今後予想される消費税アップまでの間というのが業界の共通認識で、その後の展望を業界人の誰に聞いても答えてくれない。
今月号住宅ジャーナルでは、今後の住宅市場と団塊の世代の大量定年時代の07年問題を考えてみたが、それはこうした問題を飛び越えて、住宅産業が本当に質を商売にしないとやっていけない時代が来たことを予感させる。なぜならば、既に現実の感覚では、団塊の世代世帯ではその20~30%の世帯が複数の住宅を所有する時代が数年のうちに起きるのではないかと見られるからだ。ということは、住宅需要を支えている一次取得者の市場が壊滅するということに等しいのだ。既に7割の若者が相続する家を持ち、しかもそれ以外の多額の資産も継承できる立場になっている。
だから住宅は、かつてのような「人生最大の買い物」などという欣求の対象には全くならなくなっている。あるとすれば、この欄で何度も述べてきたように趣味領域のものしかない。そこでは、性能、デザイン、資産性などが価値判断の対象だ。すべてが本物であり、素材もデザインも価格もイミテーションではだめだ。これが本当の量から質への転換だ。
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登録日:2007年 01月 04日 12:36:49
- プロフィール
- 福原マサノリ
- 住宅ジャーナルで、住宅、リフォームにかかわること20数年。最近はやりの次世代省エネ住宅、高断熱・高気密住宅・24時間計画換気住宅、超工期短縮1ヶ月のCPM住宅とか、耐震性の高い金物接合工法の業界団体なんかにもかかわっていたり、最近では木造住宅の構造変更ってほんとに大丈夫なのと、大学の先生やリフォームの業界団体・ジェルコで、いろいろやっているところです。
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