カテゴリー [住宅問題]

日本にもグリーンビルディングの流れもうすぐやってくる

カリフォルニア大学の地球に優しいアパート - 米国

【カリフォルニア州/米国 24日 AFP】1960年代、反戦運動の発祥地となったカリフォルニア大学(University of California)が、環境と調和する生活を学ぶという新たな画期的動きを見せている。
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(c)AFP/Kara ANDRADE

AFPBB News


 グリーンビルディングの流れが日本にももうすぐやってくる。今日本では、昨年「住生活基本法」が施行され、住宅が「量」から「質」への供給に大きくシフトし始めている。しかし、その質たるや「省エネ」、「耐震性」、「バリアフリー」といった、初歩的な性能での話ばかりである。住宅先進国の米国では、記事のようにアパートにまでグリーンビルディングの流れが始まった。

 グリーンビルディングというのは、環境負荷をあらゆる面からシュミレーションして、取り組む建築プロジェクトである。米国の場合はリードという規格があり、その認証を受けた病院や学校などが続々と建築され始めている。住宅もその流れの中にある。かつて、環境にやさしい住宅の代名詞としてカナダのR2000住宅、その発展系のアドバンスト住宅などがあったが、これらは温熱環境だけに特化した住宅性能の基準であった。その後ヘルシーハウスというコンセプトがずいぶん流行した。これは、住む人の健康に害のない素材などを使った住宅で、とくに喘息などに悩む人々やアトピー、化学物質過敏症、電磁は過敏症などの対策として、様様な技術が開発された。このグリーンビルデングは、そうしたものをすべて包含し、ハードだけでなく、さらに建築手法、材料製造での環境負荷などあらゆる面から、地球環境にやさしい住宅建築の供給方法を検討して、進められるプロジェクト管理の手法でもある。

 日本でも、(財)建築環境・省エネ機構(IBEC)、建築物総合環境性能評価システム「CASBEE」の普及を図ってる。これは国土交通省の支援のもとに産官学共同で研究・開発された、建物の環境性能評価ツール。「CASBEE」は自治体における「建築物環境計画書」等の届け出制度や、一般建築物の環境性能ラベリングツールとしても採用されることを期待したもの。米国のグリーンビルディングに近いもののようだが、本場のリード認証はもっと幅広い概念のようだと思う。

 日本でも、100年住宅だとか、60年保証だとか言うようになっているが、果たしてそれは本当に環境問題に取り組んだ答えとしての住宅作りかどうかという点になると、答えは「否」だ。日本でサスティナブルハウスとか、超寿命住宅とか言われるものは、すべて営業政策上出てきたものだからである。

 しかし、日本ではいつそうした考え方の住宅が出てくるのだろうか。日本では中古住宅の流通が年間20万戸程度しかない。せめて新築と同等の100万戸程度の中古住宅の流通が起こるようになれば、こうした考え方が根付くのではないかと思う。

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登録日:2007年 01月 17日 00:19:17

住宅産業40年間のツケがいよいよ払わされる

 住宅は、本当に量から質へ

 住宅業界は、本当に量から質へ意識やすべての仕組みを転換しなければならない時代がきた。年明けに、何をいまさらそんなことを言うのだといわれそうだが、昨年の業界の動きを見ていると、質への意識だけはようやく住宅供給の現場であるビルダー・工務店レベルまで下りてきたのではないかと感じている。
 一つには、大地震や姉歯事件などによる安全への国民の強い不安を背景にして、昨年建築基準法をはじめ建築士法など、業界を取り巻く法律が非常に強化されたこともあるだろう。耐震性や躯体の接合強度が売りの金物工法が木造住宅の20%程度のシェアを獲得したのもそのためだろう。金物工法のプレカット工場に話を聞いても、いま非常に忙しい状態で見通しもいい。
 だから、質を売ることが商売になってきた。そのおかげで民間の住宅検査会社や構造計算サービスなども普及してきた。国も昨年住生活基本法を制定、住宅供給の量から質への転換を明確にしたし、住宅業界も対応しはじめているので、そんなに心配することはなさそうだ。
 しかし、われわれ住宅業界のそうした対応は、まだまだ量を売るための質への転換ではないかと思うのだ。日本の住宅は1割以上余っているとよく言われる。ではいつから世帯数を超えて住宅数が多くなったのか。ここ10数年くらいだろうか。筆者もそんな意識でいたが、調べてみたら何と40年も前から日本の住宅ストックは世帯総数を超えていたのである。住宅・土地統計調査によると1968年の世帯総数が2532万世帯に対して住宅ストック数は2559万戸で27万戸オーバー。以後その差を着実に広げ03年には総世帯数4726万戸に対して住宅ストックが5389万戸とその差が663万戸となった。

 住宅産業は、供給過剰のなかでいつも競争してきた

 40年前といえば、ハウスメーカーの黎明期であり、ほとんどの住宅は大工・工務店で供給されていた時代だ。そんな時代から日本の住宅は余りつづけてきたのだ。確かに戦後の劣悪な建物をどんどんスクラップして建ててきたのであるから、その時々で住宅の広さも性能もずいぶん向上してきた。また核家族化の進行という新たな家族形態、世帯数の爆発の中で都市部には常に住宅不足が存在したのだから毎年莫大な住宅着工数があったのは当然かもしれない。
 しかしある時点から、住宅生産は産業として常に営利の拡大が目的となってしまった。企業であれば当然の話だろうが、ヨーロッパやアメリカのように、企業を維持し拡大していくエネルギーが住宅ストックの活用分野(リフォームや中古住宅流通)に向かわずに、ひたすら同業他社との競争で新築住宅をより多く作ること、売ることに向かった。それがこれほどの住宅ストックを抱える一因になったのだろうと思う。

 団塊の世代のリタイアで始まる、本当に「量から質へ」の住宅転換

 40年間住宅余りを放置しておいた業界自身の責任は非常に大きいと思う。そこに使われた資源やエネルギー、そして環境破壊という今日的テーマを重ねてみればさらに重たい話となる。いまさらリフォーム、住宅基本法、「量から質への転換」と声高に言わずとも、40年間の住宅余りという現実をちゃんと対処してくれば良かったのだ。そのつけが、少子高齢化で日本の住宅産業は衰退するという話につながっただけだ。今新築は好調のようだが、それも今後予想される消費税アップまでの間というのが業界の共通認識で、その後の展望を業界人の誰に聞いても答えてくれない。
 今月号住宅ジャーナルでは、今後の住宅市場と団塊の世代の大量定年時代の07年問題を考えてみたが、それはこうした問題を飛び越えて、住宅産業が本当に質を商売にしないとやっていけない時代が来たことを予感させる。なぜならば、既に現実の感覚では、団塊の世代世帯ではその20~30%の世帯が複数の住宅を所有する時代が数年のうちに起きるのではないかと見られるからだ。ということは、住宅需要を支えている一次取得者の市場が壊滅するということに等しいのだ。既に7割の若者が相続する家を持ち、しかもそれ以外の多額の資産も継承できる立場になっている。
 だから住宅は、かつてのような「人生最大の買い物」などという欣求の対象には全くならなくなっている。あるとすれば、この欄で何度も述べてきたように趣味領域のものしかない。そこでは、性能、デザイン、資産性などが価値判断の対象だ。すべてが本物であり、素材もデザインも価格もイミテーションではだめだ。これが本当の量から質への転換だ。

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登録日:2007年 01月 04日 12:36:49

国交省で「豊かな住生活の実現に向けて」なんて出したけど、日本の家族形態本当に大丈夫?

「非婚世帯」が家族形態のトップに、長寿化と女性の経済自立が大きく影響 - 米国

【ワシントンD.C./米国 16日 AFP】結婚した夫婦からなる「伝統的な家族形態」が、「最も好ましい家族の形態」の地位から初めて脱落した。
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(c)AFP/Paul J

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 記事のように米国では、非婚世帯が全世帯の半数を超えた。日本では、夫婦と子供のいる世帯が確か第1位の座を失い、夫婦二人や片親と子供、単身世帯が多くなっていると思う。
 そうした最近の人口動態調査や国勢調査を元に国交省では、今年住生活基本法が制定されたことから、今後の日本の住宅の明日べき姿と、その住宅を使う人々の家族の形態のモデルをを示そうと、「豊かな住生活の実現に向けて」と題する小冊子を出した。

 その照会文には「価値観やライフスタイルが多様化する中で、「豊かな住生活」について一概に論じることは難しくなっていますが、その具体的なイメージを共有するための一つの手がかりとして、5つの地域ごとに、10年後を見据えた将来像の例をそれぞれ描いてみました」と述べている。

 その具体的なイメージとは、ここ数年国交省が唱えてきた循環型社会の到来で、住宅をリフォームして使うことや中古住宅の流通の促進をベースに、昨今の人口動態や団塊の世代のリタイア、スローライフのブームなどをぐるぐる混ぜた内容のよう。田舎居住も増えるなどと想定したものとなっている。

 さて、本当にその通りになるのか、その小冊子では上記の米国の実態のような、家族形態の関係として、結婚によって生じた人間関係の同居なのか、同居、非婚世帯なのかは論じられていない。

 日本は、かつて米国の20年後を追いかけているといわれたが、時代のスピードはますます速くなっているので、あと5年もすれば、今の米国のような非婚世帯の家族が中心になっていてもおかしくない。そんな部分はいま萌芽しつつあるような気がする。

 さて、そのとき住宅業界はどんな家族、居住者を想定して住宅を供給するのか。今から考えておいたほうがいいと思うのだが。杞憂だろうか。

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登録日:2006年 11月 29日 00:09:47

伊藤忠ブランドのリフォームFC「アスクラス」が加盟店41社で本格始動

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 伊藤忠商事株式会社と株式会社オリエントコーポレーションは、地場の優良ビルダーを対象にリフォーム事業の支援ビジネスを行う新会社「アスクラスLSA(株)」(資本金4.5億円)を設立、4月から活動を開始してきたが、このほど加盟店が41社となったことから21日伊藤忠商事本社で、加盟店総会を開催、いよいよ各地での本格的な営業活動がスタートする。総合商社によるリフォームビジネスへの本格参入は初めて。このところ住宅市場全体の縮小や悪質リフォーム問題、法規制の強化などで、市場は伸び悩んでいるが、伊藤忠という大ブランドを掲げたリフォームのビジネス展開がどこまでヒットするか大いに注目されるところだ。
 記者会見で松田幸則社長はようやく加盟店での営業体制が整ったことから、「取り扱い工事高ナンバーワン、生活ブランドとしてもナンバーワンにしたい」と意気込んでいる。アスクラスLSA(株)は、伊藤忠の商流を生かし地場の優良ビルダーとの連携やオリコの金融サービスなどを生かした展開を図っていく。当面全国で500店舗の展開を目標に進めていくとしている。
 オリエントコーポレーションは、昨年の悪質リフォーム問題で同社のローンが使われていたことなどで批判を浴びてきた。これまで訪販分野でのローン扱い高が800億円程度あるといわれ、同社ではそれに取って代わる新しい分野が何としてもほしいわけである。アスクラスのブランドと優良な加盟店による展開は、新分野への大きな力になるとして、リフォームユーザーへの特典カードの発行や、1000万人の同社カード会員へのPRなどで強力に支援していくようだ。
 ただ、リフォームビジネスでは優良な会社ほど、ほとんどが現金商売でありリフォームローンなどは使わない。500、600万円程度の中規模のリフォームでも、施主もローンを使いたがらない。逆に家は、それだけの資金力がある人しかそのクラスのリフォームをしないという傾向もある。アスクラスでは、そうした市場の傾向は把握しているようで、30タイプのテーマリフォームを掲げ趣味やライフスタイルの実現というコンセプトを商品化。それを使って、「趣味を楽しむためには、趣味に合わせた住まい作りも必要だし、趣味を続けるにはお金も必要。だから現金はちゃんと残しておいて、住まいはローンで工事しましょう」という、セールストークをしていく、という言うようなことになるんだそうである。
 確かに、住まいという商品の作り方は、「家族」から「個」に移ってきている。個人が対象であればカードでリフォームさせるのもありかもしれない。
アスクラスのホームページhttp://www.asclass.net/

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登録日:2006年 11月 24日 00:32:52

建築業界が好調?

 建築業界が好調だ。もっとも、こうした状況は何時か来た道の好景気の兆しのようにも見える。しかし、その実をよくよく観察してみると小泉政権の遺産というべき二極化の一方の状況である。住宅に限ってみても大都市市場で展開する業者では確かに多忙感はあるが、地方に出れば高齢化と少子化と地域経済の低迷のトリプルパンチで動けない状態だ。
 と、思っていたら、地方市場を中心に急成長しているのが、あのタマホームだ。この3年間の受注棟数は2381棟、4098棟、6175棟と倍々ゲームで伸ばしてきた。06年5月期の売上高は809億円となり、一昨年の228億円から一挙に4倍近くも伸びた。営業展開エリアは、地元九州から西日本、中部、東海、関東、南東北まで広がった。首都圏への進出は今年あたりからで、東京、神奈川などではまだ本格的に動き出していない。つまり、この3年間の急成長の源は大都市市場ではなく地方での受注を集めた結果である。
 住宅ビジネスでは、ハウスメーカーをはじめ、ここ数年ブームになったパワービルダーの戦略も大都市市場を中心とした展開だった。いわば首都圏や大都市圏で大方の売上を上げてきた。俗に言う二八(ニハチ)の売上構造だろう。ところが、タマホームは、そうした売上構造ではない。展示場展開を見てもほとんどが人口30、40万人以下~数万のところだ。そんな地方展開で倍々の急成長をした。こんな例はハウスメーカーでもパワービルダーでもなかった。あるとすれば、競売物件の販売で急成長しているやすらぎくらいだろう。こちらも徹底した地方戦略である。
 待てよ、どこかで聞いたことがある。これは最近はやりのロングテールビジネスではないか、そんな感じがするのだ。ロングテールとは、売上分析などで使うABC分析グラフの右側に低く長く伸び部分。つまり8割の部分で2割の売上高しかないほうのところ、売上貢献度の低いその他大勢組み、いわば死に筋商品を売り筋にするビジネスだ。その世界的な成功事例は、ご存知のアマゾンだ。ネットを駆使してあらゆるジャンルの書籍・CDなどを販売、その利便性が受けて大成功を収めている。聞くところによると日本だけで年商800億円に達しているという。
 そうしたビジネスモデルを住宅市場に当てはめてみると、圧倒的に需要の高い大都市部をメインのターゲットにするのではなく、需要の多くない地方市場で展開の展開でこまめにニーズをすくい上げた。タマホームのビジネスモデルはこの辺にあるのではないかと思う。あとはアマゾンがITを駆使するように、業務をいかに低コストでオペレーションできるかだ。地方市場で大手のように巨大な船隊組んでやったのでは経費倒れになるだけだ。
 そして、こうしたビジネスモデルに追い風になったのは、多分小零細工務店などの大幅な減少だ。事業所統計を見ると96年に9万6000社あったものが、04年には8万7000社となり、この10年間では多分1万社以上減っている。ただ会社組織の工務店は2000社ほどしか減っていない。また昨年行われた国威調査でも大工人口でも5年前に比べ10万人強減って55万人となった。つまり住宅業界のロングテール市場の主役であった小零細工務店や大工という競争相手が急速にしかも大幅に減少しているのである。
 よくよく考えてみると、かつての日本の住宅市場はすべてがロングテール市場で、地域の顧客に一対一で対応する非常に利便性の高い商売だった。ところが量を求め売上高を求めるようになると、より大きな市場での展開となり、ニハチの構図にはまり込んできた。その結果が現在の住宅市場だろう。そして小零細工務店や大工はものづくりのフレキシビリティー(何でも作れるという技術)と利便性を失い、退場をしなければならなくなった。
 ところがITによってこうしたロングテール市場が改めて有望な市場として浮上している。かつてのロングテールの主役も自らの仕事の仕方を見直し、時代に適したスピードとローコストオペレーションで再度参入できるはずだ。

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登録日:2006年 11月 23日 20:14:33

地震雲を見た

千島列島付近で強い地震、根室市には40センチの津波 - 東京

【東京 15日 AFP】15日、千島列島(クリール諸島、Kuril islands)付近を震源とする強い地震があり、同列島に近い北海道根室市花咲の沿岸には高さ40センチの津波が到達した。気象庁の現地支局が伝えた。写真は同日、地震の震源地と思われる地点を、千島列島の地図上で示す気象庁の職員。(c)Yoshikazu TSUNO

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建物や人に被害がなかったのがせめてもの救い。数日前埼玉県の美里で、きれいな地震雲を見たが、これだったのかと得心。信ずるものは救われるだ。

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登録日:2006年 11月 20日 23:42:24

建築士法改正ですが

 耐震偽装に端を発した建築基準法などの一連の改正がいよいよ最終段階に入った。6月の法改正に続いて、このほど耐震偽装の再発防止策を盛り込んだ建築士法、建設業法などの改正案が閣議決定した。今回の施行は2年後からだが、こうした動きを先取りしたように、すでに木造住宅でも構造設計や構造計算に対する関心が一挙に高まってきている。
 というのも、今回の改正のポイントが、①「構造設計1級建築士」と「設備設計1級建築士」の創設、②構造設計や設備設計での法適合性のチェック義務付け(構造設計1級建築士によるチェックが必要な建築物はRC造で高さ20m超、設備設計1級建築士では3階建て以上で床面積が5000m2超など)、③分譲マンションなどの建築工事での一括下請負(丸投げ)の全面的禁止、④建築士事務所が受けた設計又は工事監理の業務の再委託の制限など、建築士による耐震偽装対策だけではないからだ。
 今回の改正では、建物の安全性に対する建築士の責任を明確にしたほか、弁護士会のように建築士事務所協会等の法定化、建築士等に対する講習の受講の義務付も行われた。これまで、もっているだけで通用していた資格に対して、建築士の設計能力に対する自主的な監視体制の確立や建築士の能力向上が求めらるようになるのだ。加えて、この部分が木造住宅の業界にとって最も影響がある法改正であると思うのだが、小規模木造住宅等に係る構造関係規定の審査省略見直しである。
 その意味するところは、小規模木造住宅でも構造関係の審査を原則義務化するというものだ。これまで特例扱いされていた2階建て以下の木造住宅の建築確認で省略されていた耐震強度の審査が行われるようになる。一方では、この構造審査は専門能力を有する建築士が設計した場合のみ省略できるとしているので、専門知識がない人が設計した場合は、やっぱり耐震強度の証明つまり構造計算等で証明しなければ確認申請が下りないということになる。
 今年、一建設やアイダ設計の木造住宅で強度不足が発覚したが、こうした状況を見て国は木造住宅での耐震性の確保についても真剣に取り組み始めたということである。法案では2階建て以下の木造住宅での構造審査義務化の明確な文言はないが、年度内には政令などで決めていくもようだ。
 また、そうした木造住宅での耐震性、構造の確実性の確保に併せて検討されているのが、瑕疵保証保険などへの加入義務化である。姉歯建築士による耐震偽装では被害者救済ができなかったことから、故意の犯罪で生じた欠陥住宅の購入者についても、補修や建て替え費用を救済しようという狙い。これは4月末から「住宅瑕疵担保責任研究会」で検討されていたもので、7月末には報告書が出されている。それによると、強制加入では保険を引き受けはさまざまな問題があり慎重に検討しなければならないとしており、故意や重過失による欠陥は補償対象外とし、従来の瑕疵保証制度の拡大で対応という方向を示した。これに対して国では、欠陥住宅購入者の全面救済を目指してといわれる。今回の建築士法等の改正でもマンションだけでなく、構造審査を野放しにしてきた木造住宅に対しても厳しい網をかぶせようとしているのはそのためでもある。
 冒頭で、木造住宅で構造設計や構造計算に関心が高まっているといったのは、実はこうした事情があるからだ。品確法が出来たときも構造に対する関心が高まり、ハウスメーカーをはじめ中小工務店まで構造まで最高等級の住宅作りが普及した。しかし、それはあくまで他社との差別化という商品作りという意味であった。今回の法改正は、そうした商品作りを手助けするものではなく、建物の耐震性、構造を法的な根拠を示して作れというものである。つまり伝統的な木造軸組構法でも法的なチェックが必要という、もの作りの大転換が求められているのである。
 住宅供給の現場、特に現場施工を担う工務店・大工と構造材の加工を担うプレカット工場の間で、実はそうした問題がここ数年大きなあつれきを生んでいたのだ。様様な加工事例の蓄積やCADによる構造計算が出来るようになったことでプレカット工場は合理的な構造計画によるプレカットの供給ができるようになってきた。それに対して、工務店は大工の腕や過去の経験を元にプレカット工場が作成する加工伏図を認めてこなかっり、変更が繰り返されたりして、構造の確実性だけでなく作業性も良くなかった。今回の法改正で、こうした現場が確実に変わってくることだけは確かだ。ただ、それだからといって現場での施工の確実性が保証されるとは限らない。今回の法改正でも民間工事の学校・病院などにも監理技術者の配置を拡大したが、今後は木造住宅でも現場管理面での措置が大切になってくる。

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登録日:2006年 11月 11日 21:23:33

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プロフィール
福原マサノリ
住宅ジャーナルで、住宅、リフォームにかかわること20数年。最近はやりの次世代省エネ住宅、高断熱・高気密住宅・24時間計画換気住宅、超工期短縮1ヶ月のCPM住宅とか、耐震性の高い金物接合工法の業界団体なんかにもかかわっていたり、最近では木造住宅の構造変更ってほんとに大丈夫なのと、大学の先生やリフォームの業界団体・ジェルコで、いろいろやっているところです。
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