人気の出ない食物
【ニューデリー/インド 11日 AFP】インドで農民たちが、インド・ナス(brinjal)の大規模な遺伝子組み換え実験の計画に反対している。この実験では、同国初のBt遺伝子(害虫に強い性質をもつ遺伝子)を持ったインド・ナスの種子が作り出されることになる。写真は10日ニューデリー(New Delhi)で、実験に反対して抗議集会を開いて座り込む農民たち。(c)AFP/Manpreet ROMANA
写真は、これまでも何度も触れている、遺伝子組み換え技術の話。
農民が反対している、ということは
やはり在来種との雑交を恐れてのことだろう。
それと、一部の種苗会社への依存が高まるという、
社会的なシステムの問題も起こってくるだろうから、
それに対する危機感も含めての行動か。
既に、遺伝子組み換えトウモロコシを導入した米国の農家では、
種苗会社のあまりの横暴さについての話も聞かれる。
さて。
遺伝子組み換え技術も気になるところだが、
食品・食物・作物への科学技術の過剰な導入事例として、
放射線照射がある。
ニホンではジャガイモに芽が出ないようにして、
保存も長くでき流通にも長く乗せておけるように、といった目的で
使われている。
.
.
◆ ◆ ◆
この放射線照射について、先週7月13日、
下のようなニュースが報道されている。
対象は、香辛料。
用途は、殺菌だ(ジャガイモのように、発芽抑制ではなく)。
原子力委員会の中に、食品照射専門部会という部門がある。
そこが、殺菌などを目的に香辛料に放射線を照射するよう
検討を始めるべきとの報告書案を、13日に提出した。
国民への意見募集を行った後、正式に報告書をまとめるという。
毎日新聞の記事によれは、
安全な食品を求める消費者の反発は強く、
厚労省が検討に踏み出すかどうかは微妙な情勢だという分析が
なされている。
◆ ◆ ◆
万が一これが認められればジャガイモ以来2例めの導入となるが、
この放射線照射の食品(今回は香辛料)、
実際そこまでのニーズがあるのかどうか、甚だ疑問だ。
だいたい、いつまで経っても芽を出さぬような、死んだジャガイモを
生きているニンゲンが喰らって、まともに生きていけるのだろうか。
そんな、死んだようなものを食べものとして口にしたいのかどうか。
事実、照射ジャガイモは人気がなく、
市場での流通を見ても、0.3%ほどしか利用されていない。
(全てが一般消費者向けではなく、
出所を不明にしやすい加工用に取引されている可能性も高い)
そこまで需要のない照射ジャガイモという事例があるにもかかわらず、さらにそれを香辛料にまで拡げるとは。
どう考えても、その場での話し合いは
業界主導による「まずは導入ありき」が前提で議論が推移したとしか思えない。
まあ、元々の言いだしっぺが原子力委員会だから、
「仕事作り出してぇー」という動機が入り込むことは
流石に避けられないだろう。
(というよりも、その動機から「じゃあスパイスいってみる?」
といった話になった、という順番だったら……アレだな;;この辺り
ほとんど憶測・笑)
◆ ◆ ◆
また、同じく毎日の報道によれば、
ドイツの研究機関は02年、脂質への照射で発生する
シクロブタノン類について、
動物実験で発がん促進作用を確認した。
とある。
そこまで性急に導入すべき技術でもなさそうだが。
まして相手はスパイス、香辛料である。
殺菌について、そこまでせっかちに新技術を導入する必要が
あるのかどうか。
だいたい、基本的にほとんど製品需要のない新技術である。
照射食品のラベルを表示して売れないとなると、
またラベルの表示で不正を行ってでも在庫を処分しようとする
会社が必ず出るであろうことは、安易に想像がつく。
まあ、放射線をどこかの場所で使う、ということひとつをとっても、
そこで作業を行う誰かが被曝する可能性を持つことや、
またその作業の場所が汚染される可能性もあるわけで、
たとえ食品そのものに残留放射能はなくても
(それがあればそれは照射食品ではなく汚染食品だし;
さすがにそこまでの杜撰な運営は無い模様)
当ブログ管理人としては、決して容認できるものではない。
◆ ◆ ◆
消費者も望まない、生産者も大きな必要性を感じていない。
そうした新技術をわざわざ導入するのは、なぜか。
誰が、その旗振りをしているのか。
と、いう辺りの情報が伏せられているということは、
わたしたちは「消費者」「お客様」とおだてられる一方で、
そうした「誰か」にいいように道具として使われることに
甘んじ続けることに他ならないわけなのだが。
(以下、ニュース元記事リンク)
学校給食ニュース (詳しい)7月14日
毎日新聞 7月13日 7月14日
朝日新聞 7月13日
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登録日:2006年 07月 18日 23:06:49
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