2007年 04月 03日
在来種を駆逐する外来ヒキガエル
【パリ/フランス 28日 AFP】72年前にサトウキビの害虫駆除を目的として、オーストラリア北東部に持ち込まれた毒をもつオオヒキガエル(学名Bufo marinus)の生息地が徐々に拡大しており、生物学者らの予測によるとオーストラリア沿岸部の4分の3に達する可能性があるという。
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(c)AFP/Rob ELLIOTT
写真の見出しにはフランス、とあるが、
これはオーストラリアで発生している問題。
打ちミスか。
ニホンでもまだ認知度が高いとは言いがたい、
「外来種」「移入種」による環境破壊の一例の写真である。
このオオヒキガエルの出身地がどうもはっきりしないのだが、※
1935年、サトウキビ栽培時の害虫対策のために
オーストラリア大陸へと持ち込まれたのが事の発端だ。
振り返ってみると、
オーストラリアは、大陸はもちろんのことタスマニア島でも、
その地に生息していなかった外来生物を持ち込んで、
種によっては絶滅に追いやってしまった、といったことを
やらかしている。
まあ、これは別にオーストラリアだけではなく、
「外来種」概念のなかった、一昔前のジンルイが、
世界中のそこここでやらかしていたことの一例でもあるのだが。
元々はいなかったアライグマが野生化し、
野山を駆け回っているニホンだって、同類だ。
今回のこの、オーストラリアのオオヒキガエルを見ていると、
ハブを駆逐するためにマングースを導入した沖縄の場合と、
ほぼ似たような経過を辿っている。
新天地に天敵がいないことや自身の生命力が強すぎること、
そしてそれがゆえに数も生息域も増やしていることなどは、
ブラックバスやブルーギルなんかの場合と、
これもまたほぼ一緒。
まるで雛形として使えそうな、
典型的な外来種問題と言えるだろう。
それと、
一度放たれてしまった外来種を再び回収することが
ほぼ不可能に近いことも、
この問題に共通する大きな難点のひとつ。
◆ ◆ ◆
どうしてこんなことがたくさん起こっているのかというと、
大体はニンゲンが「良かれ」と思って取った行動が
発端となっている場合が多い。
(もちろん、荷物にまぎれての移入などもあるわけだが、
その話は別の機会に置く)
その結果起こることといえば、
その地の生態系のバランスが失われるような事態、つまり
在来の生物種が受ける駆逐であったり、
絶滅の危機というようなことであったりするわけだ。
これ以上の災いを食い止めるためにも、
これらの事例で引き起こされた顛末を、わたし・たちは
きちんと知っていかないといけない。
たとえ、そもそもの動機が
純粋で良心的なものであったのだとしても、
その結果失われてしまう生きものの命の前には
それらの「良心」などは害悪でしかないのだから。
※ロイターと時事の記事テキストは、<続きを読む>に保管。
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登録日:2007年 04月 03日 23:48:42
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