2007年 05月 26日
2カ月でこんなに大きく。
【ベルリン/ドイツ 15日 AFP】世界的に人気を博しているベルリン動物園のホッキョクグマのクヌート(Knut)を一目見ようと、いまだに数百人もの来園者が連日押し寄せている。写真は15日、飼育員と遊ぶクヌート。(c)AFP/DDP/NIGEL TREBLIN
最近の写真もあったんだが、
大きさの変化が分かりやすいように、
もう少し前(5月15日)の同一飼育員との写真から。
あっという間にこんなにでかくなってやがった。
クマだな、やっぱ。
どんなに可愛くても、ぬいぐるみじゃねぇ、こいつ(←アタリマエ
ニンゲンとじゃれついていられるのも、夏くらいまでか、
それとも、もう少し先までもつのだろうか。
さて。
3月に当ブログで疑問を呈した際に、
http://www.actiblog.com/yamaneko/32214
3月26日 こぐまのクヌート
クヌートたんファン(イオレクさん、ありがとう!)のカキコで
紹介していただいた、
英語のブログを友人に翻訳してもらった。
(一部、ドイツ語の記事に関しても助言を頂いた)
これ(↓)。
http://www.channel4.com/blogs/page/newsroom?entry=the_truth_about_knut_the
同時に
イオレクさんが紹介してくれたドイツ語の記事はこちら(↓)。
http://www.faz.net/s/RubCD175863466D41BB9A6A93D460B81174/Doc~E8B8FD4D0944D4EB68BA4874C4F423464~ATpl~Ecommon~Sspezial.html
遅くなったが、その報告を。
情報に関しては、ほぼイオレクさんが紹介されている通り。
まあ、英語読める人は、だいたいもう掴んでいるだろうけれども。
◆ ◆ ◆
(以下、翻訳を分かりやすく整理して紹介;
強調や言い回しなど管理人の主観バリバリなので宜しく)
クヌート人気のきっかけとなった、
「母グマからの育児拒否」という事実、及び
「飼育グマは自然に反するから
母グマが育てないなら安楽死を」という(?)、ある主張。
その可愛らしさはもちろんだが、
このトンデモな主張に対する反発もまた、
クヌートたんの人気を支えている(かもしれない)。
このトンデモな主張をしたとされるのは、
個人の動物保護活動家である
(NGOなど、団体ではない。単数形である;管理人・注)
Albrechtさん、ということになっている、のだが。
問題は、このAlbrechtさんが主張したのは、
これとは逆の話である、ということだ。
Albrechtさんが指摘したのは、
クヌートのいるベルリン動物園ではなく、
ライプチヒ動物園でのある悲しい出来事のことだ。
この、ライプチヒ動物園の出来事とは、
クヌートと同じような状況(母グマの育児放棄と思われる)で
生まれたブラウンベアーのこどもが、
生後間もなくの段階で殺処分された、という事実である。
このブラウンベアーのこども殺しの件は裁判となり、
ライプチヒ動物園は、
「人の手によって飼育されることはクマにとって残酷である」
と主張。
これに基づき判決が下され、動物園が勝訴した。
つまりこれは、ドイツの裁判所が、
人の手によって飼育されることはクマにとって残酷である、
という主張にお墨付きを与えた、ということでもある。
Albrechtさんは、
「同じ論理でいえば、クヌートも殺されるということだろう」と
言ったに過ぎない。
と、いうわけだ。
(と、いうのが英語ブログでのおおまかなハナシ)
◆ ◆ ◆
ちなみにドイツ語の記事の方については、
翻訳は諦めたものの、書き手の背景が判明。
書き手、Julia Vossさんは、
動物園や動物学についての著作(ドイツ語で)を出している
ジャーナリストとのこと。
http://vlp.mpiwg-berlin.mpg.de/exp/voss_e/index.html
んで、クヌートについてのこの記事も、
「別の記者が書いた『Albrechtは熊殺し』という記事は
本当のことではない」という内容との話だ。
Julia Vossさんの記事では、
Albrechtさんの発言が捻じ曲げられて伝えられていることを
指摘しているだけではなく、
動物園自体が自然のものではない、
そのあり方について考えるべき、
という見解も混じっている模様、とのこと。
(英語訳のHさん、Hさんの恩師であるドイツ語の先生、
以上の翻訳とご助言、本当にありがとうございました;ペコリ)
◆ ◆ ◆
何気に、Julia Vossさんの記事は、凄く気になる。
著作なども、日本語訳で出ないものだろうか。
それはともかく。
これだけのクヌート・フィーバー。
ベルリン動物園の株価が上がっているなどのニュースも
(日本語で)聞かれるほどなのだが、
じゃあここで、クヌートを含む
ホッキョクグマ全体への目配り はどこまで増えたのか。
ベルリン動物園が儲けるくらいなのだから、
ドイツではさぞかし
野生生物の保護団体や環境NGOへの寄付金が増えていたり、
エコツアーが盛んになっていたり、
ホッキョクグマの減少の原因となる
狩猟や温暖化や極地の化学物質汚染への対策やらが
随分と進んでいるだろう、とかいうふうに思うのだが。
(そういうハナシ、ありませんか~? いや、マジで)
それとも、ホッキョクグマがどうなろうと知ったこっちゃない、
ただクヌートが可愛ければそれでいい、
とでもいうことだろうか。
まさか。ニホンじゃあるまいし。
(崖っぷち犬のことを、思 い 出 せ !
あの犬にあれだけ同情が集まるのであれば、
わたし・たちの税金で殺されている(保健所という施設で)
名もなき犬たち猫たちの数が
もっとぐっと減ってくれてもいいはずだ)
◆ ◆ ◆
それにしても、どうして
Albrechtさんの発言があのようなかたちで伝わっていったのか。
デマの伝わり方の研究材料として、
あるいは前回も述べたようにメディア・リテラシーの素材として
ならば、それなりに面白い気もするが。
仮想敵と純粋無垢な存在という、分かりやすい対比のある物語。
そうした視点を欲望したのは、市民の側なのか。
それとも、娯楽に飢えた市民に
ちょっとしたドラマティックな味つけをしてニュースを提供しよう
と思った、ドイツのマスコミの思いつきなのか。
それとも、動物園への来場者数を増やしたい、と狙った
動物園側のリークのさじ加減なのか。
もちろん、ただの記者の勘違いや
ケアレス・ミスの積み重ねなのかもしれない。※
けれども。
そして。
それは、遠くドイツならではのこと、なのだろうか。
さて。
※:しかし、記者にしても、ちょっと友人や知人に環境NGO・NPOや動物関係のボランティアをやっている人を知っていれば、こんなトンデモな主張が真面目になされるはずがない、ということは確実に判るはずなのだが。人脈の乏しい記者だったのか、やはり狙ってそういう記事にしたかったのか。
.
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登録日:2007年 05月 26日 20:37:16
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