2007年 08月 25日
水を燃やす、というハナシ?
【8月12日 AFP】ストックホルム水協会(Stockholm International Water Institute、SIWI)が主催する会議、「世界水週間(World Water Week)」が13日、ストックホルム(Stockholm)で開幕する。
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(c)AFP/Sophie Mongalvy
少し前の写真だが、
写真で取り上げられていた「水環境とバイオエタノールの関係」に関して、
若干の補足を。
当ブログの過去記事でも取り上げているように、
7月18日 食料を燃やす、ということ http://www.actiblog.com/yamaneko/39883
ごみや糞尿、農業廃棄物や間伐材(端材)等ではなく、
わざわざ畑で栽培したものバイオ燃料として利用していこうとする場合、
当然のことだが農業用水が必要となる。
では、実際にどのくらいの水が必要なのかというと、
過去記事でも紹介したとおり、
フード・ファースト/食糧・開発政策研究所(オークランド)事務局長の
エリック・ホルト=ギメネス(Eric Holt-Gimenez)氏の紹介する試算では、
1リットルのエタノールを作る際には、3リットルから5リットルの灌漑用水が必要
13リットルもの廃水が放出される
とある。
(ル・モンド・ディプロマティーク「アグリ燃料にまつわる5つの幻想」
http://www.diplo.jp/articles07/0706-3.html より。
数字は恐らく英国の「The Ecologist」2007年5月号から引用した模様)
もちろん、何を栽培するか(栽培したものをエタノールに変えるか)によって、
水の消費量は変わるだろう。
に、しても、要は
食べ物でもないもんをわざわざ栽培することで、
農業用水の使用が増える・水の過剰摂取というマイナス面・環境影響もある
ということだ。
実際、食べるための農業ならまだしも、
車を動かすために農業を行う(水資源を潤沢に使う)ことができるほど、
今の地球には潤沢に水資源があるわけではない。
◆ ◆ ◆
ニホンで暮らしているとあまりピンとこないかもしれないが、
世界では生存に必要な水を満足に確保できないまま暮らしている人が
かなり大勢いる、ということは紛れもない事実である。
>ハイチやガンビアでは、一日あたり3リットルしか水を得られない人々さえいるのだ。一日にミネラルウォーターの大瓶1本分しか水を使えない生活を想像してみてほしい。(中略)インドでは、一般家庭で使える水はひとり一日あたりあわずか31リットルで、飲み水を得るために各世帯の収入の25%が使われる。この数字はケニアでは36リットル、ボリビアでは41リットル、そしてドミニカ共和国では48リットルである。
これは、『水をめぐる危険な話』(ジェフリー・ロスフェダー著 河出書房新社 2002年)
からの引用だが、
当然この数字の中には
洗顔や入浴、調理や食器洗いのような、飲むための水以外の利用も全て含まれる。
飲み水すら満足に確保できない人が世界中にいるというのに、
特に飲み水に困ることのない、ニホンやらアメリカ合州国やらといった国々が、
石油の代替品としてのエタノールを水を大量に消費して生産するというのは、
恐ろしく不公平なハナシだ。
と同時に、この仕組みに乗るということは、好むと好まざるとにかかわらず、
飲み水か、それとも動力か?
という、凄まじく筋の違う二択を突きつけていることと同じだと言える。
と、いうのが、写真の言う水資源とバイオエタノールとの関係だ。
でも。
◆ ◆ ◆
最初にちらちら挙げたとおり、
わざわざ栽培するのではなく元々あったものをエタノールへと転用する、という方式も、
同じくバイオ(生物由来の)エタノールである。
こちらは、農業を行うわけではないから、
その意味ではあまり水を過剰消費することなくエタノールを得ることができる。
それとこれとをごっちゃにして論ずるわけにはいかない。
てなわけで、最近のちょっとイケそうなバイオ関連記事を、以下に軽く紹介していく。
7月25日 東奥日報
県バイオ燃料推進協議会が発足
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20070725221024.asp
農林業の振興ともからめた展開。
木材(主には間伐材や端材などと推測)等の有効利用の可能性。
8月9日 毎日
バイオエタノール:稲わらを原料に 食べない素材、有効活用--農水省、実証試験へ
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20070809ddm008020111000c.html
食料と競合をしないエタノール生産を模索。
8月15日 東奥日報
むつ市福祉車両にバイオ燃料活用
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20070815214223.asp
地元の廃油を集めてバイオディーゼルに。まさに地産地消。
8月21日 紀伊民報
鮮やかな黄色 ヒマワリ満開(和歌山)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070821-00000000-agara-l30
休耕田の有効活用としてひまわりを栽培し、花を愛でた後、種をバイオ燃料へ。
厳密に言えば栽培モノではあるが、
休耕田の放置で土地が荒れることを考えると、
まだ水資源がなんとかなるニホンでの栽培は一律に否定しなくてもいいと思う。
8月25日 河北新報
路線バスも環境配慮 県と宮城交通 バイオ燃料車を運行
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070825-00000004-khk-l04
廃食用油をディーゼル燃料に。こちらも地産地消。
※上記の記事たちは<続きを読む>に収納。
.
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登録日:2007年 08月 25日 21:40:51
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