2008年 01月 19日
「バイアグラ」はごく一例
ウガンダで「バイアグラの木」絶滅の危機、地元住民男性ら不安の声
【1月3日 AFP】アフリカ東部のウガンダで「バイアグラの木」として愛好されている木が絶滅の危機にひんし、地元の男性たちの間で不安の声が高まっている。
≫続きを読む…
(c)AFP/Lucie Peytermann
と、2週間ほど前の写真を引っ張り出してきたのだが、
エントリ自体は元記事からもう少し踏み込んで考えてみたい。
これ、キャッチーな「バイアグラの木」だけではなく、
それを含む生物の多様性が失われつつあるという問題として捉えないと
なーんも見えてこないと思う。
もともとの森林にあったあれこれの生物が失われ
二度と再生することがないかもしれないという、
種の絶滅の危機の、その分かりやすい一例が
「バイアグラの木」に過ぎないのではないか、というか。
たとえばこの「バイアグラの木」が失われてしまった場合、
困るのはニンゲンだけではなくて、
その木に棲んでいた昆虫や、
黴などの微生物から、共生関係にある他の植物、
それらを餌にしていた小動物など、
その種につながるさまざまなものたちにまで影響が及ぶ。
ことは、この木が失われ絶滅するかも、というだけの問題ではなく。
逆に、この「バイアグラの木」が無事だったとしても、
他の種が失われたとしたら、
その失われた種に依存していた生物が
(植物でも昆虫でも動物でも)数を減らし、あるいは逆に増えすぎえることで、
結果的にこのバイアグラの木にもまた影響が及ぶこともある。
いずれにせよ、トータルに生態系そのものが維持されなければ、
ニンゲンもまたバイアグラの木の恩恵には与れないということだ。
それにおそらく、地元ではほかにも
さまざまな薬草類が森林から得られていたことと思う。
たとえば、子どもの熱さましや傷薬といったようなものが失われることの方が、
より問題は深刻な気がするのだが。
と、このように、
つまりは「バイアグラの木」は一例に過ぎないということ、
もっとより多くの「種の絶滅の危機」がこの地には潜在的に存在するということを、
この写真を見て、その背景として想像した方がいいんじゃないかな、と。
.
カテゴリー[ 種の多様性 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 01月 19日 22:43:37
- プロフィール
- 山猫通信社 篠宮
- 山猫通信社
- カメでも読める のてのて環境ニュースクリップ
- このメモは猫のヒゲ
- ◆環境カウンセラー兼フリーランスのライター・編集業の「山猫通信社」については、上のHPをぽちっとどうぞ。ブログをみてのご連絡は、sorano_ki@yahoo.co.jpへ。
◆屋号の「山猫」は宮沢賢治から。大阪に長くいたので時々関西弁が混ざることあり。
◆07年3月、ブログタイトルを一部変更。今後も、カメだけでなく、ワニやラクダやトカゲからも いろいろと学べるもんだろうと思いつつ、のてのてと更新中。
◆トラックバック、どうも故障中の模様(早く直してくれAFP)。
- 最近のエントリー
- [10/10] 野生動物はペット(飼育動物)ではありません
- [10/09] 水には弱い、ヒナペンギン(+空を飛んだペンギンたちの話)
- [10/08] ダンボールに、ペンギンを詰めて
- [10/08] ブラジルのペンギン、続報
- [10/07] 誰が「それ」を望んでいるというのだろう
- [09/28] 虹の記録 08、初夏~7月いっぱいまで
- [09/27] 今月のお気に入り
- [09/23] バイオキャパシティと森林破壊
- [09/18] カメの話題
- [09/15] 発見と言われましても……
- 最近のコメント
- [06/30] 食うは一時の欲、食わぬは一生の快 管理人(山猫通信社)
- [06/27] 食うは一時の欲、食わぬは一生の快 kkneko
- [06/27] 食うは一時の欲、食わぬは一生の快 kkneko
- [05/29] ホッキョクグマは野生のクマ 管理人(山猫通信社)
- [05/28] ホッキョクグマは野生のクマ あるる
- [04/07] オーストラリアのアジアゾウと森林 管理人(山猫通信社)
- [04/05] オーストラリアのアジアゾウと森林 うえ
- [02/12] これはいい記事。 管理人(山猫通信社)
- [12/19] 発見、即、絶滅危惧指定、とならないように 管理人(山猫通信社)
- [10/05] なんかちょっと本質からビミョ~にズレている(ような気がする) 管理人(山猫通信社)
- 最近のトラックバック
- 月別アーカイブ
- 2008年 10月 [5]
- 2008年 09月 [8]
- 2008年 08月 [4]
- 2008年 07月 [4]
- 2008年 06月 [4]
- 2008年 05月 [9]
- 2008年 04月 [9]
- 2008年 03月 [16]
- 2008年 02月 [19]
- 2008年 01月 [22]
- 2007年 12月 [14]
- 2007年 11月 [11]
- 2007年 10月 [11]
- 2007年 09月 [16]
- 2007年 08月 [18]
- 2007年 07月 [11]
- 2007年 06月 [12]
- 2007年 05月 [20]
- 2007年 04月 [19]
- 2007年 03月 [22]
- 2007年 02月 [20]
- 2007年 01月 [16]
- 2006年 12月 [21]
- 2006年 11月 [25]
- 2006年 10月 [24]
- 2006年 09月 [21]
- 2006年 08月 [19]
- 2006年 07月 [27]
- 2006年 06月 [27]
- 2006年 05月 [21]
- 2006年 04月 [17]
- 2006年 03月 [29]
- 2006年 02月 [11]
- 検索