2008年 05月
「間男」を生んだワケ
【5月30日 AFP】スイス北部バーゼル(Basel)の動物園で29日、最近生まれた赤ちゃんゴリラの父子鑑定テストを行ったところ、父親とみられていた雄ゴリラが実は少年ゴリラに「間男されていた」ことが明らかになった。
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(c)AFP
これは、飼育下だからこそ起こった出来事だと思う。
だいたい、野生ゴリラの場合、
群れは性的に成熟したオス1匹に複数のメスとその子どもたち、という、
ライオンのプライドのような構成になる。
自然界のゴリラの仲間の中で、
性的に成熟したオスが複数いる群れがあったという例は、
少なくともこれまでは、そうした報告はなかったと思う。
(チンパンジーの場合は、逆にオスもメスも複数いるのが自然な群れとなる。
同じく類人猿のオランウータンに至っては、群れすら作らない、
完全に個別の生活習慣だ)
その意味では、この記事の文面だけで判断するのはちょっとアレだが、
飼育動物園が「少年ゴリラ」を群れに置きっ放しにしたこと、
それがたぶん致命的なミスになったのだと考えられる。
もっとも、オスゴリラで9歳とは相当早熟だったこと、さらには飼育者の側も
9歳で性的に成熟しているとは思っていなかった、という可能性も高いので、
一概に動物園の手腕だけを責めるのは酷だとは思うが。
(あと1年くらいは母親と一緒に置いておいて=子ども扱いして、大丈夫と
見ていた、というような、そんな感じだったのかな~と推測)
それと、記事の、恐らく取材者の文章がそうなんだろうけれども、
以下んところはだいぶヘン。
>ゴリラの社会では通常、12歳以上の雄ゴリラだけが群れの中の雌ゴリラと交尾をする権利を持つとされており、今回Viatuはゴリラの社会のルールを完全に破ったことになるからだ
これは、記者がだいぶ誤解していると思う。
12歳以上のオスだけが云々、とあるが、
本来のゴリラの群れの形態は性的に成熟したオスは1匹だけなのだから、
権利を持つ持たないというような言い回しにはそぐわない。
強いて、権利を獲得する、に近い行動を言うとしたら、
その群れから元の大人オスを追い出すのが「ゴリラ社会のルール」となる、
といったような表現になるだろう。
この点、この描写に関しては、少なくとも
記者が単純に誤解しているのか、はたまたチンパンジーと混同しているのか、
そんなことがあるような感じに読み取れるのだが。
だから、
この飼育動物園が、子離れのタイミングを見誤っただけなのか、
それとも
ゴリラの群れの形態を、本来のゴリラのそれによらず
ニンゲン的な思い込みで
(男女はだいたい同数が群れを作ると思い込んで)
飼育していたがために起こったミスなのか、
正直、これだけの情報で読み取るのは難しい。
動物園側の、検査まで行う精密さからすると、
恐らく前者なんじゃないかなーと踏んでいるのだが。
さて。
.
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登録日:2008年 05月 31日 23:53:19
森のねだん
「アマゾン全体は500億ドルで購入可能」、英首相アドバイザーの発言がブラジルで物議
【5月27日 AFP】スポーツ用品メーカーHeadの経営者で、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相の森林破壊についてのアドバイザーでもあるスウェーデン生まれの富豪ヨハン・エリアシュ(Johan Eliasch)氏(46)が、ブラジルのアマゾン全体は500億ドル(約5兆2000億円)で購入可能だと発言しブラジルで物議をかもしている。
≫続きを読む…
(c)AFP
この金額の根拠がよくわからない。
言い値? っぽい感じなんだが、どうだろうか。
この件、一度ニュースクリップ ブログの方で簡単に紹介しているので
カメでも読める のてのて環境ニュースクリップ
AFPブログの方ではスルーしようと思っていたが。
ちょっとだけ触れたくなったので、以下少し取り上げてみる。
◆ ◆ ◆
記事のトーンがちと微妙というか誘導的なので
注意深く見ていきたいのだが。
>報道によると、エリアシュ氏は、熱帯雨林の保護のために自身が共同創設した自然保護組織クール・アース(Cool Earth)の責任者の地位を利用して、土地売買を促していたという。
これは、いわゆるナショナル・トラスト運動的な、
私有地にすることで開発から環境を守る、という手段での買い取りなのか、
それともそれ以外の目的による売買だったのだろうか。
続く、
>グロボに掲載されたブラジルの情報機関ABINの報告書によると、エリアシュ氏は「2006-2007年にかけて実業家らと会合をもち、その際にアマゾンの土地を購入するよう提案した。さらに、『わずか』500億ドルもあればアマゾン全体を買い取れるだろうと発言」したという。
からするに、どうもマネーゲームの素材として見ている、というのが
ブラジルの情報機関の分析のようだが。
◆ ◆ ◆
んでもって。
ここには、微妙な心理的な影響もありそうだ。
>これはブラジルにとって微妙な問題だ。以前にも、英国の政治家らが、アマゾンは人類にとって非常に重要なのでブラジル政府のみに管理を任せるべきではないとの声明を発表し、ブラジルが強く反発したことがある。
VS
>クール・アースは、英国や米国では一般的に評価が高い組織だが、一部では「グリーン・コロニアリズム(環境植民地主義)」とも呼ばれ、アマゾンの先住民にさまざまな問題を引き起こしていると批判されている。
環境保護の現場にいると、
この手のパターナリズム的なことを平気で行う欧米の活動家は
やはり目に付く。
それを考えると、たぶん
この批判は、それほど的外れではないものと思われる。
もちろん、
ブラジルが開発によってアマゾンの森林を切り売りしていることは
批判すべきだが、
同じことは
その森林を買っている(買っていた)ニホンやアメリカ合州国、欧米諸国の
各ユーザーに対しても、
同じだけの強さ、もしくはそれ以上の強い力で言っていく必要が
あると思う。
だいたい、需要がなければ供給も止まるのだし。
んでもって、そこには
貧乏な途上国につけこんで安い金で買い占めている、という構造も
あるわけだし
(そこで賄賂なんかで儲ける途上国のニンゲンがいることも
忘れてはならないが。コトは、強者と弱者というような
単純な二項対立の問題ではない)
◆ ◆ ◆
ところで。
05月31日 朝日新聞
森の多様性壊れると500兆円損失も 国際会議報告
http://www.asahi.com/international/update/0531/TKY200805310075.html
森林の多様性、という言い方からもわかるように、
これはアマゾンだけに限定された数字ではないが、でも
そこでの「値段」の思考法の参考になるだろう。
確かに、
森林を買い取って、そこの森林を全部お金に換えてしまったら、
確かに一時的な儲けにはなるかもしれないし、
支払っただけのお金はすぐに回収できるだろう。
けれども、そこの森林が永続的に続いていたことで収穫できていた
さまざまな林産物(籐だとか香木だとか)の補償も発生する。
あるいは、
そこの希少種から難病に抗する薬を開発できたかもしれない可能性等を
金銭に換算してみた場合、
それは果たして金額がつけられるのだろうか。
ましてや、そこに暮らしている生物種を絶滅させてしまったら、
その償いはどうやってすればいいものか。
金銭に置き換えられないとしても、とりあえず(ムリムリでも)置き換えて、
絶滅から回復させるための研究費用を試算した場合、
どのくらい巨額の資金がいるのかは、想像できない。
さらに言えば、
温暖化問題の話題をするのが大好きなニホンで
多くのヒトがすぐに思いつくと思うのが、
森林の持つ、二酸化炭素の吸収源及びそのストックとしての価値だろう。
そうしたものを金銭に換算したらどうなるのか、そしてさらに
森林の出す酸素については、どうやって試算するのだろうか。
逆に、
二酸化炭素の排出による環境被害の補償も加えたら、
どうなることやら、という話だろう。
アマゾンの価値を考えた場合、
少なくともそういった金額を想定していけば、
とてもではないが大赤字になることは間違いないと思う。
その意味では、元からお金を求めない
ナショナル・トラスト的な、
保護区として維持していよーん、
という発想のもとにあるのであれば、まだわかるのだが。
ともあれ。
この発言者の言い分が、どこにあるのか、
AFPBBの記事のトーンがバイアスが強すぎてどうもわからないのだけれども、
少なくともこのくらい、と言い値をあっさり言うような行動は
すげー頭が悪いよなあ、とだけは言えると思う。
※:朝日の記事は<続きを読む>に収納。
.
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登録日:2008年 05月 31日 22:59:57
生きている!
【5月30日 AFP】世界自然保護基金(World Wildlife Fund for Nature、WWF)は、インドネシア・ジャワ島にあるウジュン・クーロン(Ujung Kulon)国立公園に生息する希少種のジャワサイを隠しカメラで撮影することに成功し、29日に映像を公開した。
≫続きを読む…
(c)AFP
生きて、動いている。
その生命の躍動感が、モノクロのトーンであってもジンジンと伝わってくる。
この動画は貴重。視聴推奨。
2頭、片方がやや小さいので、恐らく母子だろうと推測。
こうして生きているジャワサイの姿が動画に残せたこと、
それを見ることが出来るということはそれだけで嬉しい。
けれども、そのジャワサイをそこまで追い詰めたのも、
ツノ目当ての乱獲あり、また生息地たる森林の破壊あり、という理由で、
つまりはニンゲンの手が関わっているということ。
サイを愛する者としてとしても、また加害者の種に属する存在としても、
とても悲しい。
この件、既にWWFジャパンに情報があがっている。
こちら「世界で最も希少なサイの映像撮影に成功」
http://www.wwf.or.jp/activity/wildlife/news/2008/20080530.htm
個人的にはWWFに全面的に賛同というわけではないものの、
こうしたデータを集めること、それを研究に行かすことは
大いに価値があるものと考えている。
(ちょっと疲れ気味なので、中途半端だけれども、本日これにて失礼)
.
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登録日:2008年 05月 30日 23:49:47
虹の記録 08、春
「同性愛に対する正しい認識を」、ブリュッセルでゲイパレード開催
【5月19日 AFP】(5月20日 写真追加)国際反ホモフォビアの日(International Day Against Homophobia)を記念して、ベルギー・ブリュッセル(Brussels)市内で17日、ゲイのパレードが行われた。
≫続きを読む…
(c)AFP
このテーマ(性的少数者の権利)も
hatenaのその他ニュース日記の方が向いているかもしれないけれども。
(このメモは猫のヒゲ:http: //d.hatena.ne.jp/sorano_ki/)
写真があまりにも良かったのと、これまでの経緯もあるので、
今しばらくはこちらで取り上げることとして。
◆ ◆ ◆
写真は、5月18日の香港。
5月20日が国際反ホモフォビアの日(International Day Against Homophobia)
ということで、
気候もいい今頃、パレードが世界の各地で行われている。
香港では、これなんかもいい感じ。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2393429/2941217
これは、ダイ・イン。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2393429/2941221
てか、翻訳者はダイ・インを知らないのか、変な解説つき。
こちらは5月17日、ベルギー、ブリュッセルの一枚。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2393429/2938207
夫婦に子ども、という家族の概念を打ち破って、いろいろあってイイじゃない、の写真。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2393429/2938229
そういや、ニホンで一番有名なオカマの活動家(たぶん)、東郷健さんも、
子どもいたしな。ホモだけど。
こちらは、アムネスティ・インターナショナルの横断幕つき。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2393429/2938232
性的指向で差別すな! てなこと。
それにしても、今回もまたAFPの見出しは
えらく硬派というか、オベンキョウ的というか、だな。
◆ ◆ ◆
以下、その他、春先から今日までの、この問題に関する動きなど。
時系列でいくか。
02月06日 オーストラリア
恋人に性転換の過去を暴露した警官を訴える、オーストラリア
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2347111/2605187
カミングアウト(公開)の難しさを物語る。
◆ ◆ ◆
04月10日 シンガポール
女性同士のキス放映で罰金、シンガポールのケーブルTV局
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2376197/2815745
当該のビデオクリップをみていないので、
実際にはそれがノンケ男の妄想に基づいた
ご都合主義の男のオナニー用ビジュアルかもしれない可能性は
否定できないものの。
でも、これはあんまり。
>シンガポールでは同性愛者間での性行為は違法とされ、厳格な検閲が行われている。執行はまれだが、違反すると最高2年の実刑判決に処せられる。
人によっては「自分」でいることが「罪」になる国。
◆ ◆ ◆
04月22日 イタリア、ローマ
ユベントスのモッジ元GM「サッカーに同性愛者はいらない」
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2381464/2855755
競技場での選手性と、プライベートでの夜の生活とでは、
全然「フィールドが違う」話なんだが、
それを強引に結びつける理由は何故か。
絵に描いたようなホモフォビアというか。
まあ、ただの偏見垂れ流しジジイなだけなんだろうけども。
◆ ◆ ◆
これは性愛ではないけれども。
05月02日 ドイツ、Planegg
世界8か国から90組が参加、同姓ペア限定のダンス競技会 (誤字まま)
http://www.afpbb.com/article/entertainment/news-entertainment/2387197/2891418
すげー、そのうち字を直すかと思ったけれども、そのまんま。
それはさておき、ダンスは別に性愛行動ではないにせよ、
濃厚なエロスを醸し出すスポーツというか
場合によっては性愛を前提とした芸術でもあるわけで、
そこにこうしたカウンターを繰り出すとは、なんとも小気味良い。
(でも、同姓はないだろ、同姓は)
◆ ◆ ◆
05月08日 米国、ニューヨーク
「代理母」で実子をもうける同性愛カップル、米で急増中
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2387881/2897383
なんで「自分の遺伝子」でないとあかんのやろ。
(これは、実は異性愛カップルに対しても同じというかより強く思うが)
世界には、親のない子どもがたくさんいるというのに。
んでもって、世界は人口増加が著しくて、
それが原因で環境が悪化しジンルイ滅亡? とまで言われているというのに。
結局は金のあるヤツがいい目を見る、という話で、
他人(この場合は代理母)に危険性やらなんやらをしわ寄せしている、
という見方もできそうなハナシ。
同性愛を過剰に美化するのもどうかと思う。
同じニンゲンなんだから。
◆ ◆ ◆
05月16日 米国、サンフランシスコ
同性婚禁じる法律に違憲判決、カリフォルニア州最高裁
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2391761/2931888
同性愛・異性愛を問わず「法律婚」そのものに興味がないので、
特に感慨もなにもないが、
当事者にしてみたらまあ異性愛との落差の大きい分野だけに
権利の獲得ということで言えば大きいものがあるんだろう、きっと。
◆ ◆ ◆
05月21日 米国、ロサンゼルス
「スタートレック」俳優の日系米国人G・タケイ、同性結婚へ
http://www.afpbb.com/article/entertainment/news-entertainment/2394055/2951497
と、いうことで、無事結婚という事例も。
◆ ◆ ◆
05月27日 ブラジル、サンパウロ
ゲイ・プライド・パレードに350万人が熱狂
http://www.afpbb.com/article/life-culture/culture-arts/2396950/2968604
写真は数がたくさんある、割にはあまりクオリティが高くない気がする。
カメラの、この問題への思い入れの違いだろうか。
にしても、350万人は、すげー。
◆ ◆ ◆
パレードの写真だけにするつもりが、
なんやかやで2月から今月までのムーブメントの紹介になっているような。
一方、ニホンでは東京のパレードが中止という話らしいので、
そこんところはちょいとばかり残念というかなんというか。
※:過去記事など。
2006年
07月07日 http://www.actiblog.com/yamaneko/9797
http://www.actiblog.com/yamaneko/9802
07月30日 http://www.actiblog.com/yamaneko/11782
08月07日 http://www.actiblog.com/yamaneko/12544
08月21日 http://www.actiblog.com/yamaneko/13658
09月17日 http://www.actiblog.com/yamaneko/15665
11月11日 http://www.actiblog.com/yamaneko/20065
12月23日 http://www.actiblog.com/yamaneko/23859
2007年
03月14日 http://www.actiblog.com/yamaneko/31487
05月31日 http://www.actiblog.com/yamaneko/36518
07月04日 http://www.actiblog.com/yamaneko/38881
07月07日 http://www.actiblog.com/yamaneko/39030
08月19日 http://www.actiblog.com/yamaneko/42145
09月30日 http://www.actiblog.com/yamaneko/45415
11月30日 http://www.actiblog.com/yamaneko/49717
2008年
01月31日 http://www.actiblog.com/yamaneko/52440
03月04日 http://www.actiblog.com/yamaneko/53792
04月05日 http://www.actiblog.com/yamaneko/55294
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登録日:2008年 05月 29日 21:28:37
パブリックコメント、ってなんじゃらほい
【5月23日 AFP】(一部更新)オーストラリア・タスマニア(Tasmania)州政府は21日、タスマニア島にのみ生息し、致死性の伝染病のため絶滅の危機にさらされている肉食性の有袋類、タスマニアデビル(Tasmanian devil、学名:Sarcophilus harrisii)を絶滅危惧(きぐ)種に指定した。
≫続きを読む…
(c)AFP
凄く仕事が忙しいのに、更新。仕事関係のヒトが見ていたら、ごめん。
さて。
写真のタスマニアデビルが危惧種に指定されていなかった、ということを
不勉強にも知らなんだ。ああ、恥ずかしい。
この致死性の伝染病に関しては、昨年の丁度今頃、
オーストラリアの専門家が訪れたときにいろいろと話を聞くことができたので、
過去記事:タスマニアの森の話(其の壱)
タスマニアの森の話(其の弐)
従来からその生息数が半数ほどに減ってしまっており、
なおかつこの病気の流行が収まる気配がないことなど、
ニホンはともかく、
少なくとも当事者国の中くらいは一般常識だと思っていたので、
まさかまだ危惧種扱いでなかったとは……と驚いてもうた。
で。
上の2つの過去記事を読んでいただきたいのだが(約1年前のものだ)、
タスマニアデビルに絶滅の恐れがあり、
研究者が真剣に悩んで取り組んでいということと、
それがわたしたちニホンの人びとと関係があるということは、
一部ではあるものの、ずっと言われてきている。
ニホンで大量に使われている「紙」という物体。
その原料(の一部)がどこから来ているのかとういうと、
タスマニアデビルの棲むオーストラリア、タスマニアの森
(含む原生林、てか原生林が中心かもしれない)だったりする。
その森が、今でも伐られている。
てなわけで、その「紙」をどうしたらいいのか、
原生林がダメなら他の原料をあたればいいんじゃね?
というような発想を、実現出来るチャンスが、
ちょうど来週、締め切りを迎えようとしている。
これ:
(パブリックコメント、ってなんじゃらほい、の中身はこちら! ↓)
環境省報道発表:http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9700
環境省が、古紙偽装問題をきっかけに先延ばししていた、
グリーン購入分野のうちの「紙(厳密にはコピー用紙だけだけど)」の
「一番いいとされる基準づくり(というか見直しだが、正確には)」をしているので、
みなさんご意見ちょうだいよ~、ということになっている。
締め切りは、6月4日(水)。
(関係ないけど、これ、ウチの猫を拾った日だ。丁度19年前の天安門事件の日。まあ、そんなことどうでもいいとして)
政府に直接ものいいをする機会として、これは使える。
でも、何をどういえばいいのだろう?
そもそも、再生紙の白色度ってどんなもん?
と、いう方も多いかもしれない。
だいたい、環境省サイトにある、PDFファイルなんぞ読む気になれん、
という人も多くおられるかと思う。
そこで、ちょいと手前味噌になるのだけれども、
自分もかかわっている熱帯林行動ネットワーク・JATANの
このページ
今すぐ私たちにできること
~6/4〆のパブリックコメントであなたも意見を言おう~
環境省のとりまとめ案に意見を
のところが、とりあえず1ページでまとまっている。
それでも、かなーりのボリュームかもしれないけれども(字も小さいし;すまん)。
とりあえず、1枚で読める、ものにはなっているので、ぜひ参考に。
その他、余裕がある人は、
JATANの、紙に関する他のページや、
長いこと古紙問題に取り組んできた古紙ネットさん、
http://homepage2.nifty.com/koshi-net/
フェアウッドキャンペーンなどの推進力にもなっているFoEJapanさん
http://www.foejapan.org/
タスマニアのことなら、のレインフォレスト・アクション・ネットワークさん
http://treesnotgunns.org/jp
などの当該ページをサクッと読んで、
自分ならではのパブリックコメントを提示すると、
世界の原生林伐採に対する多少の抑止力にはなるのではないか、
と思う。
若干心もとない点もあるけど。
(環境省ってそんなに権限ないよな、とか、
グリーン購入のガイドラインの影響力を買いかぶりすぎていないか、とか、
そのあたりで。でもまあ、いいや)
.
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登録日:2008年 05月 29日 19:17:23
久々に、写真を選ぶ
【5月25日 AFP】米サンディエゴ動物園(San Diego Zoo)は22日、同園で初めてふ化に成功した希少種ビルマホシガメ3匹を公開した。あまり動物園では繁殖しないビルマホシガメだが、同園ではまだふ化していないタマゴからさらに子ガメが生まれてくることを期待している。
このホシガメはミャンマーでは食用あるいは金もうけ目的の森林伐採と乱獲で個体数が減少しほぼ絶滅したとみられる。
3匹は別々の日に生まれた。(c)AFP
長いことエントリが上げられずに、失礼しました。
◆ ◆ ◆
連休を越してからこの方、実に半端じゃないほど忙しい思いをしている。
まだしばらくは忙しい状態が続くので、
以前のペースに戻るのは当面は無理かも、と思いつつも。
それでもまあ何とか、ぼちぼちでも記事をあげていきたいな、と
いうことで。
◆ ◆ ◆
写真は、希少種のカメから。
子ガメ、かわええ。
しかし、
>このホシガメはミャンマーでは食用あるいは金もうけ目的の森林伐採と乱獲で個体数が減少しほぼ絶滅したとみられる
(涙)
絶滅については、厳密にはまだ確定はしていないっぽいが、
いずれにせよ相当の減少であることは確か。
ワシントン条約にも、しっかりリストに上っている。
ともあれ、飼育下であったとしても、まずは増えよ、と。
そして願わくば、またそれらが本来の棲み処たるビルマの熱帯林へと
還らんことを。
.
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登録日:2008年 05月 29日 01:52:40
目的に共感ができても、その手段が……
【4月28日 AFP】デング熱の感染が拡大しているマレーシアで、デング・ウイルスを媒介する「ネッタイシマカ」の対策として遺伝子組み換え(GM)を施した蚊(カ)、数百万匹を試験的に放つ計画が進められている。
≫続きを読む…
(c)AFP
新たな災いを生まなければいいのだが。
以下、遺伝子組み換え(GM)技術に対する
不信感丸出しのエントリとなるが。
研究室のような閉鎖空間での、1対1(オスとメス)だけでの実験結果と、
自然界において天敵やその他
複数の生物種とのかかわりを持ちながらの結果とでは、
とてもではないが同じものとはならないと思う。
このGM蚊を食った天敵はどうなったか
(しかも捕食者は何も1種の生物だけではない)、
その(GM蚊を捕食した)天敵たちの子孫に遺伝的な影響は無いか、
また近種との交雑の不安はないか、などなど、不安は尽きない。
現に、
たとえば食品関係でいえば、
GMナタネが非GMナタネと交雑をして次世代が育ってしまった、
というような事例もある。 ※1
また、対象が昆虫の場合、生命のサイクルが短いがため、
植物以上にこうした「雑種」が確立されやすいのでは、という心配もある。
そいつがデング熱を媒介するものだった場合、
あるいはもっとたちの悪い病気を発生させるものとなった場合、
そこに対しての対処は実際問題可能なのか、否か、
その点は、どこまで検討しているのだろうか。
基本的には、
この手のものは放ったが最後、
やべぇ、失敗した! と判明したところで、
後になって回収する・自然環境の状況を元に戻す、といったことが
不可能な場合がほとんどだ。
これはGM技術だけではなく
外来種(移入種・侵入種)問題でも一緒だけれども、
自然界というのは、そういう
ニンゲンのコントロールのきかない空間
であるという認識は、科学者であるなしにかかわらず
持っておくべきことだと思う。
やってみなけりゃ わからない
けど、
やり直しがきかない
ような事例の場合は、あえて「やらない勇気」(研究室だけにとどめておく)
てなことも必要だと思う。※2
お題にもあげたとおり、
デング熱の感染者を将来的にはゼロにしていくという目的は
まず否定できないとしても、
そのために取った手段が穴だらけで、
デング熱こそ遠ざけることができたけれども、
それ以外の災いを新たに呼び込んだ、なんてことは
誰も望んではいないと思う。※3
※1:04月21日 日経BPネット(写真アリ)
美しい菜の花畑に潜む遺伝子組み換え品種 交雑で2代目も出現
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/z/28/
本文は<続きを読む>に収納。
※2:それとこの場合、生物種の絶滅を願うような手法が好ましいのかどうか、という視点は持ち得ないのだろうか。これが美しい哺乳類の希少種であれば検討課題にすら上らないだろうと言うことを考えると、昆虫思いっきり差別されてまんがな、という話に聞こえなくもない。(まあ、この程度で絶滅するような蚊ではないとも思うが)
※3:これはGM蚊の開発をしている科学者たちだってそうだろう。
.
... 続きを読む
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登録日:2008年 05月 03日 23:43:55
事務連絡(猫のヒゲ関係)
【4月27日 AFP】国際オリンピック委員会(International Olympic Committee、IOC)のジャック・ロゲ(Jacques Rogge)会長(65)は欧米諸国に対し、北京五輪を控える中国への人権問題を振りかざした非難を中止するよう呼びかけた。
≫続きを読む…
(c)AFP
環境以外のテーマになるので、この写真記事に関して、
はてなでちまちまやっている非環境系ブログ(このメモは猫のヒゲ)の方で取り上げました、
というお知らせを。
→04月29日
このものごっつい上から目線に怒りを抱かないのか、中華民族は
ご興味ありましたら、ぜひともご訪問のほどを。お待ちしております。
※:実は、29日の夕方から1日半ほどActiblogへのアクセスが(なぜか)できなかった(画面の様子から、Acti側の回線容量の問題かと推測)。そのため、お知らせも2日遅れに。お知らせ遅くなったこと、お詫びしつつ。
.
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登録日:2008年 05月 02日 00:02:28
不純な動機
【4月29日 AFP】多数の動植物を絶滅から救えず「生物多様性」が失われることになった場合、新世代の抗生物質の開発が行き詰まり感染症やガンの治療の未来が閉ざされることになるとの専門家の報告が、23日に発表された。
≫続きを読む…
(c)AFP/Martin Abbugao
これは以前にも、どこかで見かけた訴えだな、と思いつつ。
1980年代の後半から90年代初頭にかけて、
世界の原生林に対して行われている商業伐採の問題が
盛んに取り上げられていた頃も、
このようなことは(それほど大きくはないけれども)もちろん言われていた。
当時 言われていたことは、
地球表面の数パーセントの面積を占めるに過ぎない熱帯林において、
全生物種の約半数を数えることができること、
また抗生物質の、これもまた約半数が熱帯の生物由来のもので、
工業製品でもなんでもないこと、
(よく勘違いしているヒトがいるけれども、薬の多くは自然物由来である)
という指摘。
これはもちろん科学的にも動かしがたい事実。
で、
それだけ豊かな生態系を育んでいる熱帯林が失われてしまえば、
将来薬になるかもしれない植物やその他林産物や動物といった希少生物を、
発見の前に失ってしまうのではないか
……ということは、もう20年以上前
(自分が知っている限りにおいてだから、
さらにそのもっと前から言われていたかもしれない)
から明らかなことであった。
まあ、このテーマだけに絞った本が出るというのは
恐らくほとんど無かったと思うので、
その意味ではいい問題提起になるものとは思う。
医療の専門家が噛んでいるのであれば、尚のこと。
◆ ◆ ◆
たぶん小学校か、せいぜい中学で習うと思うのだが、
生態系ピラミッドという、食物連鎖をわかりやすく図にしたものがある。
どのような生物種であっても、
ものを食べることで生きている存在である以上、
この生態系ピラミッドの中に含まれる。
そこから外れる存在はない。
命あるものはかならず、
ある存在からは食べられ(または分解され)、
あるいは他の命あるものを食らわなければ、
この地球上で生きながらえることはできない。
それは、ニンゲンも同じこと。
理科や生物の授業などで習う生態系ピラミッドの図に
ニンゲンが入っている図というものは
滅多にみかけないのだが、
(見たことのあるヒトは情報宜しくです) ※1
実はニンゲンだってちゃんとそこに含まれている。
生きものではない食べものだけを食べること
で生き続けることのできるニンゲンなんて
一人もいないのだ。
◆ ◆ ◆
ある種が絶滅してしまうということは、
食う・食われるというこの生態系ピラミッドのピースの一欠片が
永遠に失われるということである。
欠片の喪失が少なければまだ多少は持ち堪えたとしても、
失われるものが増えると
やがてはピラミッドそのものが崩壊する。
もちろん、この生態系ピラミッドは
全ての生物種が関わっているものであるから、
どこか遠くの、
ジンルイにほとんど知られていない何らかの種が絶滅したとしても、
それが巡り巡ってジンルイにまで影響を及ぼす、
ということもまた起こりうる。
この写真記事が取り上げているのは薬品・医療関係に絞った問題提起だが、
食べものだけではなく、
薬のような命の危機や体調管理に関するセーフティー・アイテムについても、
同じことが言える。
(薬草を使うのは何もニンゲンだけではない。
他の生物も食糧以外の用途で他生物を利用することある)
また、別の角度からの影響もある。
森林伐採が進んだことでマラリア蚊が人里にまで広まった、という例も
(絶滅かどうかは別として)あるように、
そこに他の生物種が存在してくれていたおかげで食い止められていた
災害や疫病のようなマイナスの要素が増大する、
ということも起きてくる。
そう考えた場合、
自分の、あるいはジンルイの安全保障という面からも、
種の多様性(生物多様性)の保全や環境破壊問題への取り組みというのは、
意味があるのだ。
◆ ◆ ◆
もちろん、森林にしてもまたそこに生きる野生生物にしても、
存在していること、そのものは価値があるのだと思う。
けれども、そうした価値観を抜きにしても、
「自分が生き延びるために」
野生生物保護に取り組んでみたり、
原生林保護活動に参加してみたり、というのは
家の頭金作りのために残業して働くのと、ある意味地続きでもあるのだ。
ものすごく判りづらいし見えづらいかもしれないけれども。
ここで動機の純・不純を問うという行為は、
今まさに絶滅に瀕している動植物の当事者にしてみたら、
ほとんど意味のないことだと思う。
その動植物を保護したいという動機が、
・その対象物が好きだから(美しいから・可愛いから・価値があるからetc.)
というような精神論だけではなく、
・その対象物を保護・保全することで経済的な価値を生むから
・その対象物を保護・保全することで
ニンゲンの生存に関する安全保障が高まるから
であっても、
絶滅の淵から生還できるのであれば、
こんなに意味のあることはない。
むしろ、動植物の保全活動なるものは、
「オランウータンがかわいそう」「ガラパゴスゾウガメはかっこいい」
というような視野が狭窄した動物ヲタク(自分のことだ)や、
「希少種はそれだけで存在する意義が高い」
「命あるものは命があるということに意味がある」
というような哲学的な観点からものを語れる人びとだけが
やるもんでもなかろう。
誰もがめぐり巡って関係しているのが、生物界というものなのだから。
もっと、利己的でもいい。
もちろん、利己的とはいえ、
地球は別にニンゲンのものでもなんでもないのだし、
ましてや他の生物種を所有しているわけでもないので、
そこんところさえ勘違いしなければ、
という点を踏まえてのことだが。 ※2
※:ニンゲンの入っている生態系ピラミッドを滅多に見かけない理由は、きっと「ジンルイが多すぎるから」だと思う。それは、生態系ピラミッドの頂点に近い生物種は数が多すぎると生態系のバランスを崩す、という生態系ピラミッドの根本を突く提起になってしまうというのもあるし、あとはただ単純に美的なデザインに収められないから、ということもあると思う。
※2:同時に、その「利己的」の中身を問い続けていくこともまた必要かもしれない。
※3:2年前にも同じようなエントリを上げていた。
→絶滅の「何が」問題か http://www.actiblog.com/yamaneko/3990
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登録日:2008年 05月 01日 23:28:27
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