2008年 07月

我、櫂より氷を欲す

英国の冒険家、カヤックで北極点を目指す 「失敗」を望む胸の内

【7月17日 AFP】英国人の探検家、ルイス・ゴードン・ピュウ(Lewis Gordon Pugh)さん(38)が15日、北極点までカヤックで到達する計画「ポーラー・ディフェンス・プロジェクト(Polar Defense Project)」をロンドンで発表した。
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(c)AFP

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カヤック乗り(といっても自分の場合は過去形、今やオカパドラー)として
強く頷きつつ。


まあ、温暖化問題にちょっとでも関心を持っていれば、
ここで言う「失敗」の意味は、テキストを見る前から想像つくと思う。
し、自分が今更ここであれこれ言うほどのこともない。

ここんところは、
「人間ホッキョクグマ」ことピュ―さんの言う、

>「北極を守らなければならない。ホッキョクグマや我々の子孫のためではなく、わたしたち自身が生きのびるために。事態はそれほど切迫しているのです」

これに、全てが集約されていると思う。


◆ ◆ ◆

あと、パドラー(カヌー・カヤック乗り)だった立場からフォローしておくと、
ここでサポート用のボート(伴走船)がつくのはごく当然のことなのだが、
元記事を読んだ方のなかで、
 そんなん冒険ちゃうやんか、ヌルい……
というような思いを抱かれるヒトがいたとしたら、それはちょっと待って欲しい。

なんせ、カヤック・カヌーは、丸々人力で移動するんである。
腕の力だけで(まあ実際は全身運動だけれども)櫂を漕いで、進むんである。
しかも、艇は、とっても小さい。
大海と比べると、笑っちまうほど、小さい。
しかも、薄い。
写真でお分かりになるとは思うが、ほんっとに、薄い。

(もっとも実際に使うのが写真のあの白い艇だとは考え難い
 ;;艇の形から;;が、それでも、別の艇になったとしても
薄さが急に変わるわけではない)

そして相手は、氷点下の、荒れる海だ。

人力ならではの困難と問題、
むき出しの自然と対峙し、危険に常に晒されながら
この挑戦を行っているのだということを、
どうか理解していただければ、と。

まあ、元記事にも、氷の海に落ちる可能性 云々の話が出ているから、
 こんな説明いらんわい!
と思われる方が大半かとも思うのだけれども。


◆ ◆ ◆

ともあれ、
失敗・成功以前に、どうか無事に帰還してほしい、といったことを
思いっきり強く祈りながら。

.

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登録日:2008年 07月 25日 00:03:26

尻切れとんぼ

環境破壊の被害者ハチドリ、くちばしがアンテナの金網から抜けず

【7月22日 AFP】中米コスタリカの首都サンホセ(San Jose)で、衛星放送受信アンテナの金網からくちばしが抜けなくなったハイバラエメラルドハチドリ(Rufous-tailed hummingbird、学名:Amazilia tzacatl)。コスタリカでは、都市の拡大による生息環境の変化から、野生生物の多くが従来の生息地域からの移動を余儀なくされている。(c)AFP

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この写真記事。

で。

このハチドリはどうなったんだ?

そこんとこも、書いておけ! っての。

.

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登録日:2008年 07月 24日 23:49:57

伝言ゲーム。

5000年後の子孫に放射性廃棄物の危険性をどのように伝えるか?

【7月11日 AFP】今から5000年後、「危険!」の表示はどのように書かれているだろうか? 5万年後は? 大半の人にとって、この答えを見つけることは急務とは思われないだろう。
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自分の小学校の頃は、学校の朝礼の最後の時間に、ゲーム・タイムとして、
クラス対抗かなんかで「伝言ゲーム」なんかをよくやっていたりしたなあ、などと
ほのぼのとした思い出を連想しつつ。

ちなみに、このクラス対抗の伝言ゲーム、
だいたい40人程の子どもの行う伝言ゆえ(年長でも12歳とかそんなもんだ)、
元の単語がきちんと伝わった例はほとんどなかったと記憶している。


さて。
これと同じことが、放射性物質の管理に関して必要となるんだよ、というハナシが
この写真の記事。

この疑問点については、自分も一応、
原発のごみ問題に関心を持ってから、
ごくごく漠然とした疑問を抱いていた点でもあったのだが、
その筋の専門家の明確な指摘を聞いて、
正直、唖然とした。

いや、もちろん、
未来人に対して「警告」がきちんと伝わらないかもしれないということは
かなり漠然とした想像をしたことはあるけれども、
実はそれが結構な確率であり得る、となると、
想像するだけで背筋が寒くなるというか、なんというか。

それと、紙など記録媒体の保存性の問題もあるということも含めて。

>言語の進化速度は速い。11世紀の英語は、21世紀の英語とまったく別物だ。また、戦争や気候変動などによって、人々は居住地の移動を余儀なくされることもある。

>言語は死滅することもある。今日、死語となっている言語の中には、黄金期には世界最先端の文明に属していたものもある。

>その一方で、わずか数千年前の古代エジプトの象形文字が解明に数世紀を要し、それよりも近い時代のマヤ文字は現在も謎に包まれていたりもする。

>つまり数世紀後の人類には、今日の主要言語や慣習、シンボルなどが解読不能となっている可能性があるのだ。未来にもなおプルトニウムやセシウムの汚染廃棄物に致死性があったとしても、その脅威が伝わらない恐れがある。

>地下廃棄施設に近寄らないよう子孫に警告するには、単に赤字で危険を示す看板を設置するだけでは十分ではない。彼らにとってその看板は「ほら、ここを掘ってごらん。宝物が埋まってるよ」を意味するかもしれないのだ。

うわっ! 言語の世界の変遷って、こんなに世代交代が早いのかよ!


さらに。

しかも、欧州では「核のごみと一緒に住もうじゃああ~りませんか」、
というハナシまで。

>一方、欧州では、警告が世代を通じて伝わるよう、将来的に廃棄施設は人間社会に組み込まれるべきだという考え方が主流となっている。

>「廃棄施設は隔離されたところで稼働するのではなく、社会の一部として作るべきだ。そうすることで安全性は、損なわれるのではなく、かえって強化される」

理屈では、それが(現時点のアイデアでは)比較的、
間違いを防ぐ確率を高められる方法である、のだとしても。

核のごみと一緒に住むのは、イヤだよなあ。生理的に。
まあ、核でなくとも、ごみと隣り合わせに住むのは、
あんまいい感じじゃないだろうけれども。

しかもここに、どこぞの国からのミサイルが飛んでくるだとか、
(イランみたいにミサイルを飛ばした「つもり」だけならいいんだけれども)
あるいはマグニチュードがどでかいどでかい地震が起こるとかんなったら、
本当に管理しきれるんだろうか。


伝言と言えばもうひとつ連想するのが、遺言。
遺言もまた伝言の一種(もとい変種)ではあると思うんだが、
死者の遺志をきちんと汲んだものとして遺言を正確に施行できるのか、
ちょっと不安がないだろうか。
たとえば、その遺言が法的に正当と認められる要件を欠いていたり、
さらには遺産相続があらかた終わった後にそういうのが出てきたけれども
もう分けた後だからやり直しがきかなくなっていたりだとか、そういう例。

遺産はまだしも、葬式等の場合を想像してみると、
自分(死者)の本当に望むような葬儀をしてもらえるという事例は
かなり期待が薄い。
これはまあ、今のニホンの世相においては、という
限定的なハナシかもしれないけれども。


と、まあ、自分の死後のことをコントロールするだなんて、
ほとんど無理なんじゃないか? ということに、
多くのジンルイはもうちょい謙虚になった方がいいんでねーかと。

だいたい、「それ」がきちんと実施されたか、され続けているかどうかだなんて、
死んでしまえば「絶対に」分からないことなのだから。

.

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登録日:2008年 07月 12日 23:36:23

あくまで一時的な話、かと。

CO2増加で作物の成長促進か、独研究

【7月10日 AFP】世界中の専門家や各国指導者を悩ませている温室効果ガスの激増が、植物の成長を促している可能性があるという。
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植物は生長するために二酸化炭素を呼吸しているんだよ、というのは、
小学校の理科の時間でやったハナシ。

この、AFPのレポートで言われているようなことについては、数年前に、
 ――一時的には増産もあるだろうけど、でもねぇ~……
というようなことを、確か環境省の資料かなんかで読んだ記憶がある。


◆ ◆ ◆

まあ、植物の生長に必要な二酸化炭素が増えるわけだからして、
植物にとってはエエ環境になるのんとちゃいますのん? という発想は
誰しも漠然と持つ、かもしれない。

が。

でもまあ、これからの地球環境において
起こるであろうと見られている変化は、
二酸化炭素が増えることだけではないのだからして。


せっかく二酸化炭素が増えたとしても、
その後を追うように、すぐに地球は暑くなる。
というかまあ、今も既に、結構暑いんだけれども。
農作物の場合、
気温が上がるわけだから、その暑さに耐性のある品種でないと、
枯れたり花を咲かせなかったり実らなかったりもする。

環境省などは、
既にそうした温度の変化に対応した米の品種改良に取り掛かっているし、
そのほかの農作物の生産地も今の地域から変化するから
(たとえば、温暖化が進むと今現在リンゴの主要生産地である長野で
リンゴは作れなくなり、北海道がその生産の適地になる、など)
そうした植え替えや移転、品種改良などがバンバンと必要となるとして、
そのための研究を進めている。


それと、
そういうことができるのも、農業に多大な投資のできる、
いわゆる先進国ならではの農業事情だろう。

世界的に見て、そういう余裕のある農業を行っている地域は
人口比で見たら少数派だ。

飢餓が常に話題となるアフリカ諸国の農業地帯で、
そうした対応に投資することが、実際どこまで可能なんだろうか。

この報道の元となった当該のレポートの研究対象地域が、
研究者たちの地元であるドイツ国内なのか、
それとも世界各地の食糧をもっとも必要とする地域でのことなのか、
という観点を取り入れて分析すると、
この話題はまたずっと違った解釈がなされるだろう。
そんな気がする。


◆ ◆ ◆

それと、温暖化に伴う世界各地の変化を考えれば、
農耕に必要となる水源の確保ができなくなる可能性が高い。
少なくとも、今後の地球環境の変化と農業という観点から見た場合、
多くのヒトが恐らく真っ先に想像するのは、水資源の問題だろう。

今も、たとえば中国の内陸部では、
水源を確保することができずに、畑が砂に飲み込まれて
沙漠化している地域が増えているとされている。

こうした例は、中国内陸部だけではない、
世界各地でこの傾向が見られる、ということだが。

そう考えると、水も確保できないような、
耕作地に向かない、農耕のできないような土地面積が
地球規模で増えているのだから、
二酸化炭素が増えて植物が育って食糧増産というのは
全く短期的視野の結論、もしくは
一部の地域での出来事にしかならないんじゃないかと思う。

さらに言えば、海沿いにある農地などは、
海面の上昇により農地を失うことにもなるだろうし。
それ以前に、同じ理由で国土を失う国すらあるのだから(涙。


まあ、植物の生長を促進するから食糧事情がよくなるのでは、というような読みは、
こと温暖化の影響という側面を理由としてみれば、
あまりにも1面的というか、恐らく一時の利に留まるだろうな、というのが
大方の読みではないかな、と思うんだが。
どないじゃろか。

.

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登録日:2008年 07月 11日 23:39:02

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◆環境カウンセラー兼フリーランスのライター・編集業の「山猫通信社」については、上のHPをぽちっとどうぞ。ブログをみてのご連絡は、sorano_ki@yahoo.co.jpへ。
◆屋号の「山猫」は宮沢賢治から。大阪に長くいたので時々関西弁が混ざることあり。
◆07年3月、ブログタイトルを一部変更。今後も、カメだけでなく、ワニやラクダやトカゲからも いろいろと学べるもんだろうと思いつつ、のてのてと更新中。
◆トラックバック、どうも故障中の模様(早く直してくれAFP)。
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