2008年 10月 25日

みんな「自分の常識」に従って生きている

アフリカ、生命を脅かしつつある自然破壊

【10月16日 AFP】アフリカの自然は「汲めども尽きぬ」ように見えるが、動植物への負荷をかけ過ぎた場合、貧困の拡大、紛争の増加、欧州大陸などへの難民の増大を招くと、専門家は警告している。
≫続きを読む…
(c)AFP/Fran Blandy

AFPBB News


あるいは、
「自分の常識」と「他者の常識」とが大きく異なる、ということに
ヒトは往々にして気がづかないよ、ということについて。


少し間があいて久々の更新なので、リハビリっぽく、与太話など。


◆ ◆ ◆

テキストの、
>アフリカの自然は「汲めども尽きぬ」ように見えるが

とある、「見える」(というか「見ている」)主体は、
いったいどんなヒトなんだろう。


◆ ◆ ◆

これと非常によく似た台詞を、その昔、現実に聞いたシチュエーションのことを
思い出した。


時は1990年代の初め頃。
恐らく、'91年か'92年の頃だったと思う。
大阪府に、
 森林破壊に加担しない自治体になって欲しい
と、森林問題(主には熱帯林問題)に取り組む仲間と一緒に
申し入れに行った、その初めての場でのことだ。

堅苦しい表情のまましばらく話が続いた後、
大阪府側の人が、ふと、もらすかのようにこう言った。
「熱帯林の木だなんて、伐ってたところで
すぐにボンボン生えてくるもんだと思っていた」
確か、土木関係の部署の方だったと思う。

この率直というか素直な一言がきっかけで、
それまで双方しかめっ面だったのが一挙に明るい雰囲気になったのを、
今でも鮮明に思い出すことができる。

そこで自分たちは、
いや、熱帯の環境は実はこれこれこういう環境で、
とても繊細で脆弱、生物種も多様な分 1種の生息数が少なくて大変、
土壌も薄くて、樹木はこんな状況で生えていて……といった、
基本的な情報提供を重ねていくことになった。


今になって振り返ると、
その問題について「知っているか」「知らないままか」という違いは
相当大きかったと思う。

確かに当時もマスコミには森林問題に関する情報が相当流れていた
(というか、'93年頃までは、マスコミ界の環境問題のブームは森林問題だった)
から、
そうしたことが常識となっているヒト、知っているヒトの層は
明らかに一定のボリュームで存在していたとは思う。
少なくとも、自分や友人たちは、ほとんどがその層にいた。

けれどもそんなことは知らないよ、というヒトにとって、
それは常識でもなんでもない、という分断された状況が、
同じニホン国内の、同じ大阪(当時)の中でもあったというわけだ。


◆ ◆ ◆

ともあれ、
基本的な情報に大きな違いがあるのならば、
それぞれの常識もまた、変わってくる。
地域レベルでも、階層レベルでも、あるいは個人レベルでも。

アジアの熱帯林破壊の問題であれ、
アフリカ大陸の環境破壊の問題であれ、
自分の常識が目の前の他者と共通のものであるとは限らない、
ということを常に意識することは、
難しいけれどもとても大事なことだ。

そこに気がつかぬままボタンの掛け違えをしてしまうと、
物事が一歩も先に進まないどころか、
自分も相手を、相手も自分を誤解したままで、
世の中はさらにネガティブな方向へと転がってしまうことだろう。

.

カテゴリー[ 環境与太話 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 10月 25日 23:32:45

カレンダー
< 2008年 10月 >



1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
山猫通信社 篠宮
山猫通信社
カメでも読める のてのて環境ニュースクリップ
このメモは猫のヒゲ
◆環境カウンセラー兼フリーランスのライター・編集業の「山猫通信社」については、上のHPをぽちっとどうぞ。ブログをみてのご連絡は、sorano_ki@yahoo.co.jpへ。
◆屋号の「山猫」は宮沢賢治から。大阪に長くいたので時々関西弁が混ざることあり。
◆07年3月、ブログタイトルを一部変更。今後も、カメだけでなく、ワニやラクダやトカゲからも いろいろと学べるもんだろうと思いつつ、のてのてと更新中。
◆トラックバック、どうも故障中の模様(早く直してくれAFP)。
最近のトラックバック
検索