囲い地+机上の論理

絶滅危惧種のシベリアトラ、3月以降に84頭が誕生

【6月18日 AFP】国営新華社通信(Xinhua News Agency)は17日、北東部黒竜江省(Heilongjiang Province)の動物繁殖センターで3月以降に誕生したシベリアトラの赤ちゃんが84頭になると発表した。
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(c)AFP

AFPBB News


アムールトラ、の呼び名の方が馴染みがありそうな。

基本的には、
数を増やそうと努力していることは評価できると思うし
実際に数が増えていること自体はいいことだと思うが、
どこか違和感が否めない、中国。

所詮は、飼育施設という「囲い地」の中でのハナシと
机上の計画をつなげているだけではないのか。


◆ ◆ ◆

たとえば、以下の記事なんかを立て続けに読んでしまうと。

http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2229734/1627494
野生のパンダ生息地区、ますます環境悪化
2007年05月25日 23:11 発信地:成都/中国

http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2232715/1641415
野生に放たれたシャンシャン、遺体で発見
2007年05月31日 23:51 発信地:北京/中国

生息地の環境にはどのくらい目配りしているのか。

シャンシャンの犠牲は、悲しいけれども必用なトライアルの一環
なのか。

技術で何とかしよう、というような科学万能的な思想に
毒されていないのか。


◆ ◆ ◆

シベリアトラ(アムールトラ)にしても、

>1986年に設立された同センターでは750頭のシベリアトラが飼育されており、将来的には620頭が野生に帰されるという

というが、
この620頭のうち、どのくらいが
きちんと生き延びられるのだろうか。

トライアルには犠牲がつきもの、というのはセオリーだが、
相手は生きもの、それも希少種である。


◆ ◆ ◆

生息地の環境破壊を止めたり密猟を廃絶させたり
密猟の要因となる毛皮や漢方薬への欲望を解消させる方が
根本的、本質的な解決となりえよう。

もちろん、シベリアトラ(アムールトラ)の減り具合からして、
あるいはジャイアントパンダの場合も同じく、
数的な面から見て
そうした対応だけでは追いつかないのも判っているし
(なんせ全世界に3桁しかいない、ってどうよ?)
今の生息環境が狭すぎて手に負えないというのも事実だろう。
(でも、生息環境を破壊したのは、大体ジンルイなんだけどな)

けれども。

どうせならこれらの環境配慮をきちんとして
野性下での数が増えるような対策を目指すほうが、
遠回りで効率が悪そうにも思えるが、
実は一番堅実な道なのではないか、とも
思うのだが。

なんだか、技術で全てが解決できる、というのは、
ニンゲンの欲望はとりあえず脇に置いといて、
(現地の環境へ配慮をしたくない;
 木を伐りたいとか開発したいとか面倒くさいとか)
(あるいは、毛皮や漢方薬が欲しいとか)
というような感じが否めないし、
技術を用いたいという欲望そのものを
きちんとコントロールできるのかどうかも不安だ。

念押しするが、
木を伐りたい(生息域を縮めたい)とか毛皮とか漢方とか、
そういう「欲望」のコントロールはどこまでしているのだろうか。
つか、やる気があるのか。

この1年ほど、中国の飼育動物関連の情報は
随分と丁寧にみてきているのだが、
なかなかこうした方面以外のハナシが出てこないのだ、
ほんまに。

出てくるのは、こうした飼育下、囲い地でのハナシばかりで、ねぇ。


※1:パンダのシャンシャン死亡、の報道は随分と多かったが、今回収納せず。
※2:1月のエントリと内容がかぶるが、状況に変化がないということで、とりあえずこのエントリも上げておく。
過去エントリ→http://www.actiblog.com/yamaneko/26248
※3:あとは、ヨウスコウワニのこれとか
→http://www.actiblog.com/yamaneko/36298

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登録日:2007年 06月 29日 00:01:56

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