「間男」を生んだワケ
【5月30日 AFP】スイス北部バーゼル(Basel)の動物園で29日、最近生まれた赤ちゃんゴリラの父子鑑定テストを行ったところ、父親とみられていた雄ゴリラが実は少年ゴリラに「間男されていた」ことが明らかになった。
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(c)AFP
これは、飼育下だからこそ起こった出来事だと思う。
だいたい、野生ゴリラの場合、
群れは性的に成熟したオス1匹に複数のメスとその子どもたち、という、
ライオンのプライドのような構成になる。
自然界のゴリラの仲間の中で、
性的に成熟したオスが複数いる群れがあったという例は、
少なくともこれまでは、そうした報告はなかったと思う。
(チンパンジーの場合は、逆にオスもメスも複数いるのが自然な群れとなる。
同じく類人猿のオランウータンに至っては、群れすら作らない、
完全に個別の生活習慣だ)
その意味では、この記事の文面だけで判断するのはちょっとアレだが、
飼育動物園が「少年ゴリラ」を群れに置きっ放しにしたこと、
それがたぶん致命的なミスになったのだと考えられる。
もっとも、オスゴリラで9歳とは相当早熟だったこと、さらには飼育者の側も
9歳で性的に成熟しているとは思っていなかった、という可能性も高いので、
一概に動物園の手腕だけを責めるのは酷だとは思うが。
(あと1年くらいは母親と一緒に置いておいて=子ども扱いして、大丈夫と
見ていた、というような、そんな感じだったのかな~と推測)
それと、記事の、恐らく取材者の文章がそうなんだろうけれども、
以下んところはだいぶヘン。
>ゴリラの社会では通常、12歳以上の雄ゴリラだけが群れの中の雌ゴリラと交尾をする権利を持つとされており、今回Viatuはゴリラの社会のルールを完全に破ったことになるからだ
これは、記者がだいぶ誤解していると思う。
12歳以上のオスだけが云々、とあるが、
本来のゴリラの群れの形態は性的に成熟したオスは1匹だけなのだから、
権利を持つ持たないというような言い回しにはそぐわない。
強いて、権利を獲得する、に近い行動を言うとしたら、
その群れから元の大人オスを追い出すのが「ゴリラ社会のルール」となる、
といったような表現になるだろう。
この点、この描写に関しては、少なくとも
記者が単純に誤解しているのか、はたまたチンパンジーと混同しているのか、
そんなことがあるような感じに読み取れるのだが。
だから、
この飼育動物園が、子離れのタイミングを見誤っただけなのか、
それとも
ゴリラの群れの形態を、本来のゴリラのそれによらず
ニンゲン的な思い込みで
(男女はだいたい同数が群れを作ると思い込んで)
飼育していたがために起こったミスなのか、
正直、これだけの情報で読み取るのは難しい。
動物園側の、検査まで行う精密さからすると、
恐らく前者なんじゃないかなーと踏んでいるのだが。
さて。
.
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登録日:2008年 05月 31日 23:53:19
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