「内なる力」を秘めた背中に
【イスタリフ/アフガニスタン 12日 AFP】かつては陶器の村として名の知れたイスタリフ(Istalif)は、数十年の紛争を経てほぼ壊滅状態である。この地に昔ながらの伝統の技を復活させようと試みる陶工などの一握りの職人たちにより、かろうじて工芸の技が生き続けている。写真はカブール(Kabul)の北約30キロメートルのショマリ(Shomali)平原で、カブールとイスタリフを結ぶ道路で花を売る少年たち。(c)AFP/SHAH Marai
この記事を読んで、坂本龍一・編集の『非戦』の一節を思い出した。
20年にわたる内戦で荒れ果てたアフガニスタンで活動する、
国連の難民高等弁務官事務所、そのカブール事務所長(当時)・
山本芳幸さんの頁だ。
確か、こんな内容だったと思う。
内戦からの復旧プロジェクトとして、当時、山本さんは
現地の未亡人たちと共にふとんを縫うというプログラムに
取り組んでいたという。
女性たちから1,000枚のふとんを縫った、という報告があった
その翌月、あの9・11が起こる。
連絡が途絶え、2001年の10月末にようやく連絡が届く。
そのとき山本さんが受け取ったのは、
ふとんの数は5000枚になっていた、という報告だった。
「ずっとやっていたのか……。(改行)私はふるえた。」
このくだりを読み、自分もブルブルッと震えたのを覚えている。
.
.
◆ニホンからの民間援助
さて、写真の伝統技術は陶芸のようだ。
職人が生き残っていて、何よりである。
道具はどうだろうか。無事だろうか。
修復に、大変なことになっているのだろうか。
先は見えていて、活気が戻っているのだろうか。
若い後継者たちを育てることができるのだろうか。
器をつくるには、いい土がいる。
窯に火を入れるから、薪もいる。
土は、無事だろうか。焼けてしまってはいないだろうか。
掘り出すのに大変ではなかろうか。
薪や、それに代わる火力は、どれだけ確保できるのだろうか。
窯は、壊れずに、使える状態なのだろうか。
そんなことを思いながらググってみると、
なんと
ニホンから陶芸の復活に関して民間の支援がなされているという。
国際交流基金の事業。
http://www.jpf.go.jp/j/index.html
事業内容はこちら。
http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/news/0506/06-05.html
具体的に技術の支援を行ったのは、
陶工の永岡泰則さん。
http://issey-h.hp.infoseek.co.jp/nagaoka/index.htm
サイトから拝見するに、繊細で美しい陶器を焼く職人さんのよう。
(アーティスト、ではなく職人的な部分が、
なかなか好ましい雰囲気を醸し出している)
同じ陶工といっても、
イスタリフの焼き物とはかなり違う作風であるだろうに、
職人としてもそうだが、人としても頼もしい限り。
(他の陶工さんも支援しているようだが、上手く見つけられなかった。
ので、ご存じの方、情報よろしく)
◆本当に必要な「援助」とは何か
国際交流基金の事業を見て改めて思うのは、
もっとこうしたところにお金(税金なども含めていろいろな形で)を
使えばいいのに、
という、至極単純なこと。(※1)
元々、支援などと言っても、何をやるべきなのか、
何が必要なのかという「内なる力」は地元の人のほうが
きちんと持っているもの。
部外者ができることは、その背中を押してやること。
仰々しく、地元の人になりかわってそこで何かをなしえよう、
やり遂げようなどという発想こそ、
あまりにも傲慢な、おごった心情だろうに。
※1:この、アフガニスタンという国の例を見るなら、この技術支援もそうだし、有名なペシャワール会なども、長く、地に足の着いた、確実に現地に役立っている援助を行っているわけなのだから。
ペシャワール会→http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/
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登録日:2006年 06月 02日 23:40:24
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