2006年 02月

Jyunichirou Koizumi

彼はなぞかけが得意だ
彼の発言は当事者以外の全ての人々へも
問いを投げかける
むしろ後者のほうへ重きを置く
彼は答弁をしている相手以外の
誰かに訴えているような時がある

そうして目の前の相手は怒るだろうが
構わない
何故か 実はビジョンがあり
実は信念があるとしても
その実 実るかは
ある人々やある人々だけじゃなく
我々にもあなたにも
考えなければならないとこだと
両極の側の人々に訴える

彼の心の内を半分も知り得ないだろう
そうして彼は表舞台から去る
そのことを少し残念に思う
本音が聞き出したくとも
なかなか引き出せない
姿勢すら見えにくい
何故か
一方ともう一方の調整を常に推し量っている
そのどちらともつかない場所に本当は居たいと願っているかのようだ

彼は常に心に感じるものを求めている
むしろそれだけか?

彼は政治をしただろうか
もしもしてないと感ずるなら
うまくやったもんだ

なぞはかけられたまま

なぞを解こうとしなければ
彼のことは知りえないだろう
そうして理解というものの
困難さについてなぞをかける

ある5年間
なぞをかけつづけた政治家がいた

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登録日:2006年 02月 21日 00:00:00

日本の近代史~小泉派の弁明

戦後

民は
亡霊のように起き上がり
荒れ果てた国土で
とにかく生き抜こうと
二度と飢えはごめんだと
二度と子供に飢えた思いをさせまいと
アリのように働いた
子供は学校で教科書の端から端まで黒く塗りつぶした
考える機会は失われ
一体あの戦争は何だったと
思ってみたところで検証する術を知らなかった
ただ今までを全て否定することで戦後を終えた
やがて彼らは目標を見出した
TV・洗濯機・冷蔵庫
三種の神器が地に落ちた
とにかく手に入れよう
アリのように働いた
手に入れたTVから流れるアメリカの豊かな暮らしを見てはうらやんだ
冷蔵庫はいつしか
飢えた歴史を忘却へ
米粒一つに喰らいついたことも
大事では無くなった
洗濯機は
井戸端の主婦の語らいを奪った
やたら近所の持っている三種の神器が気にかかる
垂れ流す洗剤の泡を川に浮かべても
これから何が起こるとも想像しなかった
三種の神器は地に落ちた
大地にいくつもビルを生やし
高い鉄塔を建てては
下から見上げ
空は黒く霞がかるとも
大して気にも留めなかった
青空におびえ
サイレンを聞いては防空壕に飛び込んだ時は長く
澄んだ青空など覚えていなかった
馬鹿にでかい橋を作り
土をコンクリートで埋め尽くし
海岸線には趣味の悪いテトラポットを延々と並べ
「どうです。日本は生まれ変わりました。」
と政治家は鼻をふふんと鳴らした
自然の風景など
彼らの目には貧しさの象徴とさえ映った
地方に帰っては
都会との格差に嫌気を覚え
草原とビルで溢れかえった街を
格差の対比にした
彼らの
自然を壊すことには執念さえ感じる
貧しい心は
コンクリートが豊かさの象徴だった
自然を見れば「貧しい」と
変な責任感で具合でも悪くなるのだった
そんなこんなで
戦争を境に
やたら豊かさを求めだした
電気製品で溢れかえることが豊かさだと固く信じた
自然の風景など開発が進んでいないと
罪悪感まで感じ始めた
彼らは立派に病んでいる

忘却日本

二度と戦争のことなど思い出したくも無かった
飢えたことなど忘れてしまいたかった
戦争は姿を消し
平和が一番だと思った
なんてったってこんなに豊かになったんだもの
彼らは平和は豊かさが生み出したとさえ勘違いさえした
欲望を享受出来なかった戦前と比べ
自由を謳歌できず不自由さの慣習の中で紛争を繰り返す地を見ては
「ほら、だってあんなに貧しい暮らしをしているもの」
「戦争は二度とごめんだわ、だって貧しい暮らしに二度と戻りたく無いようにね」
戦争を二度と想像したくもなかった為に
平和主義者だと言って見せては
自らが国が戦争を仕掛けたことなど忘れてしまった
「戦争の時はね、食べるものが何も無かったのよ」
何かを忘れかかっている自らに言い聞かせるように
戦争はイコール貧しさと飢えだと
食べ物の大切さと戦争を混同して
次世代に語りついだ
戦死者や兵士達が命を落として
今の豊かさがあると
なんで命を落とさなければいけない羽目になったかは伝えず
生き残ったことを恥とさえされ
豊かさを享受している自らは
断末魔の叫びのうちに最後を迎えた先人への
ある種罪悪感から
ただ先人に感謝しなければいけないと
思うようになった
そこへ変人と噂される人物が総理大臣になった
彼は周辺諸国が怒るのも
横目に亡き兵士達に祈りを捧げ続けた
「戦争は二度と起こさない」と誓ったと彼は言った
周辺諸国は尚も怒る
戦争犯罪者を裁くことで周辺諸国が納得した裁判で
裁かれた者達が知らぬ間に神社に奉られていた
彼らは忘れたい戦争を思い起こしたのだ
心身ともに傷つけられた心はざわめきはじめる
今までの総理大臣は一度参れば非難を浴び
二度と行かなかったのに
変人は何度も行った
ざわめく心は不安を覚え始める
彼らは戦争を忘れたのか?
我々は忘れない
傷跡は痛みを思い出す
変人はくり返す
「戦争は二度と起こさない」と誓った
ある人々はとにかく総理大臣に犠牲者を慰めて欲しいと願い
ある人々は争いは二度とごめんだと本能的に無関心を装った
彼らにとっては争いは戦争を思い起こした
変人は人々の無関心さを冷静だと言った
変人が参拝し続けたことで
やはり戦争を心の奥底へ鍵をかけ思い出すまいとしていた日本の民も
もはやひっぱりだして対外的に検証することを余儀なくされた
自分達だけが飢えたのでは無いということを検めて知らなければならなかった
自分達だけが傷ついたのではないと検めて知らなければならなかった
ピカドンと比較できない残酷なことを起こしたことを知らなければならなかった
自分達の祖父や祖母がそのまた曽祖父が戦争に関わり
傷ついた人々が癒えぬ傷を抱えていることを知らなければならなかった
戦争を知っていると
あれほど自慢げに語っていた彼らが生を終えるとも
戦争を知らないだろうと
言われ続けた世代が
病んだ心から解き放たれ
今から戦後の検証は始まる

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